エンジュ(槐)
エンジュ(槐) Sohnora japonica Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞バラ類Rosids＞マメ群Fabids
マメ目 Fabales
マメ科 Fabaceae（Leguminosae）クララ属 Sohnora
ルチン製造原料植物
生薬名 ：�．�イカ(槐花) �▲�イジツ(槐実)
利用部位 ：�＿帷押´�果実
利用 ：�．襯船鸚渋じ粁繊¬唄嵬�(漢方） �¬唄嵬堯�
名前の由来：中国原産。漢名の槐をそのまま用いている。
エンジュは中国原産で高さ２５ｍほどになる落葉高木。
植物分類学者リンネはエンジュに”ヤポニカ、日本の”という学名をつけたが、それほど古くから我が国にも庭園や街路樹などに植栽されている。
葉はフジに似た奇数羽状複葉で互生する。初夏、枝分かれした長い花序に淡黄白色の蝶形の花を咲かせる。
花が終わるとそろばん玉のように連なった長さ１０ｃｍ程の豆の実をつけ垂れ下がり晩秋に熟す。中には１〜４個程の種子が入っている。
果実はカイジツ(槐実)と呼び痔の薬となる。花の蕾をカイカ(槐花)と称しフラボノール配糖体ルチン(Rutin）を含む。漢方では古来から鼻血、喀血、腸出血、痔出血などの止血薬として用いられてきたが、抗血管浸透薬としての効果が認められ血管の補強、毛細血管の強化などにも用いられる。ルチンはソバなどにも含まれている。
薬以外にも蕾は黄色の染料になり、樹皮や莢は栗色の染料に用いられる。
成分
フラボノール配糖体ルチン(Rutin）10〜30％ 落花後の子房には40％含有、葉に1.5％
少量のクエルセチン(Quercetin）、トリテルペノイド、ソフォーラディオル（Sophoradiol）
を含む
エンジュの近縁種
シダレエンジュ（枝垂槐）Sophora japonica Linne var. pendula
Photo：大阪市立長居植物園
中国名では竜爪樹といい枝が枝垂れる。並木状にシダレエンジュを植栽している。
枝垂れた枝先に、長い枝分かれした花序に花を沢山咲かせる。
枝先が淡い黄白色になる様子は圧巻。
Photo：大阪市立大学 附属植物園
花はエンジュと同じ色調の淡黄白色、蝶形花で同じ。
エンジュの花が上へ向いて咲くのに対し、枝垂れて咲く。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・最新生薬学 刈米達夫著 （広川書店）
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 （広川書店）
・花と樹の事典 木村陽一郎 監修 （柏書房）
・山渓カラー名鑑 日本の樹木 （山と渓谷社）
・日本薬草全書 水野瑞夫、田中俊弘共著(新日本法規出版)
・原色和漢薬図鑑 難波恒雄著 （保育社）
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