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エンドウ(豌豆)

商品写真
上・中:琵琶湖 沖島 赤花系のエンドウの花と莢 
下: 白花系のエンドウの花

エンドウ(豌豆)Pisum sativum Linne 
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
   マメ目 Fabales
     マメ科 Fabaceae(Leguminosae)エンドウ属 Pisum 

名前の使い分け
  ・豆が育つ前の若いさやを食用にする品種 ⇒ サヤエンドウ キヌサヤ(絹莢)
  ・若い豆を食用にする品種 ⇒ グリーンピースGreen pea          としている


利用部位 :種子 さや
利用   :食用
名前の由来:漢字の豌豆はさやの曲がった形が美人の眉に似ていることから豆へんに「宛」を組み
      合わせたとも。
      丸い豆という意味から、円豆になったのではとの説などがある。
      属名のピスムPisumはラテン語でエンドウを意味する古い植物名、種小名のサティウ
      ムsativumは栽培するの意味。世界最古の栽培植物の一つであることが推測される。

エンドウはメンデルが実験材料に用いて、研究を行ない遺伝の法則を発見した話はあまりにも有名な話で、生物の時間、学校で誰しも学んだ経験を持っている

エンドウの原産地は諸説あったが、現在はコーカサス地方からイランにかけてだとされている。
元々、雑草のように生えていた原種の野生の種実を食用にしていたのだろう。

エンドウの栽培の歴史は非常に古く、古代ギリシャ、ローマにも記述等が見られるなど、有史以来、人々の食料にされてきた。古代エジブトでも食料としていたのであろうエンドウが、副葬品としてツタンカーメン王の王墓から発見され、発芽、栽培に成功し3000年の時を超えて現代に蘇えりツタンカーメンのエンドウ豆と称されている。

エンドウの品種は長い間交配が進み、数多くの品種があるが実用上はアカエンドウ、シロエンドウの2系統。東洋系はアカエンドウの系統をヨーロッパはシロエンドウの系統を引いている。

エンドウの種子はタンパク質を20%以上含み、脂肪分が少ないので上質のタンパク資源として重宝される。
日本では野菜として、豆ご飯に炊いて春の味を楽しんだりする。完熟した種子は製あん原料やいり豆に用いられる。若い蔓や若葉は、トウミョウ(豆苗)と呼び炒め物、汁の実、料理のツマにする。

 ・豆が育つ前の若いさやを食用にする品種 ⇒ サヤエンドウ キヌサヤ(絹莢)
 ・若い豆を食用にする品種 ⇒ グリーンピースGreen pea      
    としている。


・サヤエンドウ(エンドウ豆の豆が育つ前の若い莢)の栄養面
β-カロテンが豊富な緑黄野菜として料理の彩りをそえてくれる。ビタミンC 、食物繊維も多く、健康的な肌造り、整腸作用が期待できる。豆の部分にはビタミンB1、タンパク質も多く含まれる。
その他カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの無機質なども含んでいる。

・グリンピース(サヤエンドウが成熟した後の豆を収穫したもの)
植物性タンパク質が多く、糖質、脂質代謝を助けるナイアシン、活性酸素の分解する酵素を助けるマンガンも含んでいる。豊富な食物繊維は整腸作用があり、腸をきれいに整えてくれる効果も期待できる。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・食材事典  原田孝子監修(学研)
  ・新食品成分表 2017年(東京法令出版株式会社)
  ・食材図典  小学館


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