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ダイズ(大豆)

商品写真
上・中:京都洛北の畑 ダイズの花(やや終わりかけ)
下:武田薬品 京都薬用植物園 ダイズの莢

ダイズ(大豆) Glycine max Merrill
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
   マメ目Fabales
     マメ科 Fabaceae(Leguminosae) ダイズ属 Glycin

「畑の肉」といわれる程、良質で豊富なタンパク源、ダイズ油原料

利用部分 :種子
利用   :食用、油脂(大豆油)原料、工業用、医薬品
名前の由来:大いなる豆の意味から

ダイズの原産地は諸説あったが、現在は中国東北部、シベリア地域といわれている。中国、朝鮮半島、日本などに分布、野生するツルマメ(ノマメ)が改良されたものがダイズと考えられている。中国ではおよそ5000年前から栽培されていたと言われており、日本へは朝鮮半島をへて縄文時代には伝来していたと推測されている。
東洋のダイズがヨーロッパに伝わったのは18世紀、今や世界最大のダイズ生産国のアメリカへ伝わったのは、19世紀に入ってからと比較的新しい時代。現在ではアメリカの主要農産品になっている。

元々、ダイズは中国や日本などで栽培されてきた作物で、味噌、醤油、豆腐、納豆など伝統的な東洋の食材であったが、アメリカで大規模な生産が開始されてから、油脂や良質なタンパク源として世界中で栽培される作物になっている。ダイズ豆をそのままの形で見て使う機会は節分の豆まきぐらい。お惣菜にも使う機会は少ないが加工したダイズ製品を口にしない日はないぐらい、私たちは大豆の恩恵にあずかっている。3大栄養素、糖質、脂質、たんぱく質の脂質、たんぱく質の2つまでを含む優れものだ。

ダイズから造られる製品は食品では大きくは味噌、醤油、納豆など発酵食品、豆腐、湯葉、豆腐加工品など豆湯製品、食用油に加工される大豆油などに3分類される。また大豆油は食用以外にも工業用としての用途が極めて多く、ペイント、せっけん、印刷インク、油布、医薬品など多方面に繁用される。
搾油後のダイズ、脂肪大豆は家畜の高タンパク飼料として、又食用として味噌、醤油、豆腐、油揚げ、水産ねり製品、ソーセージ、加工肉などの製造にも添加される


主な成分
 ・主成分は蛋白質と脂質
  オレイン酸、リノール酸、α‐リノレン酸などの脂質
 ・イソフラボン 
  女性ホルモンに似た働きがあり、更年期の女性、骨粗鬆症によい効果が期待できる。
 ・ビタミンB群。ビタミンE

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・第15改正 日本薬局方 (広川書店)
  ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・日本薬草全書 (新日本法規)
  ・食材事典 廣田孝子監修 (学研)

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