シラカンバ (白樺)

商品写真
上:上高地 梓川沿いのシラカバの並木 
中・下:北海道 釧路 春、まだ一面に雪が残るシラカバ林

シラカンバ (白樺)Betula platyphylla Sukatchev var. japonica Hara 
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
  ブナ目Fagales
     カバノキ科 Betulaceae カバノキ属 Betula

通称:シラカバ(白樺)

利用部位 :①材 ②樹液
利用   :①薬用、樺材タール、築材、家具材 ②キシリトール原料、
名前の由来:樹皮が白いカバの木
      カンバの語源はアイヌ語で桜皮を意味するカリンパ(karinpa)とされる。

カバノキ属は、北半球の温帯から亜寒帯にかけの山地に、約50種が広く分布する、そのうち日本には11種が野生する。その中でも高原を彩るシンボル的存在がシラカンバ(シラカバ)。長野県の県木になっている。高さが30mをこえる落葉高木で秋になると見事に黄色く色づく。シラカバの生育より高い高地で、シラカバに似たタケカンバ(嶽樺)が生えている。
幹は、樹皮が薄く剥がれるのは同じだが、シラカバよりやや茶色、高さは20m、高山の厳しい環境、風雪に耐えて幹は曲がりくねるっていることが多い。白樺は真っ直ぐ、すっきりとした清々しい姿なので、区別できる。明るい日の良くあたる場所を好む好陽樹で、高原では見事な景観を作り出している。
白く剥げる樹皮には文字や絵をかくことが出来る。又燃えやすいことから付け木や燃料に良く使われる。
樹幹から流れ出る、樹液は人工甘味料キシリトールの原料になる。飲料や食品への添加物、又歯磨き、チュウインガムなどの甘味料に応用される。
材を乾留して木タールをつくる。得られて木タールは樺木タールといい、クレゾール、クレオソート、グアヤコールから成っている。殺菌、抗菌、抗炎症作用から外用薬として皮膚病や関節炎などに使われる。


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・樹の花2 倉田 悟解説    (山と渓谷社)
  ・日本の樹木 (山と渓谷社)

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