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アベマキ（阿部槙）

商品写真
上・下：東京　新宿御苑　凹凸のあるアベマキの樹皮
下：高知県立牧野植物園アベマキの雄花

アベマキ（阿部槙）Quercus variabilis　Blume
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞バラ類Rosids＞マメ群Fabids
　　ブナ目 Fagales
　　　　　ブナ科 Fagales　コナラ属 Quercus

　　別名：コルククヌギ、ワタクヌギ

利用部分　：�ー�皮　　�∈�
利用　　　：�．灰襯�層を採取　��建築、器具材
名前の由来：アベは岡山地方の方言でアバタの意味。マキは真木か薪からと考えられている。

本邦に自生する落葉高木。一見クヌギに似るが、クヌギやナラ、コナラ、ミズナラなどは幹や葉の様子は非常によく似て区別が難しい。しかしアベマキだけは、樹皮が厚くフワフワの凹凸したコルク層が発達した樹皮でおおわれる。指で押すと軟らかいので分りやすい。剥ぎ取りコルクの代用にされる。一般に欧州産のコルクガシ由来に比べ、質が緻密、かつ木質化部分が多いため、弾力性が少なく品質が劣る。７〜９月、形成層を傷つけないよう注意してコルクを剥ぎ取る。樹齢３０年前後の木は比較的良質なコルクが採れる。１５年木で１番皮を、さらに１５〜２０年で２番皮をとるのが良いとされている。葉は長楕円形で先はとがり、縁は鋭い鋸歯（ギザギザ）に成っている。４〜５月、本年枝の下部から長さ３〜６ｃｍの雄花序をたらし上部に雌花を１個付ける。ドングリ状の堅果は翌年の秋に成熟する。
　　　　　アベマキ雄花
　　　　　Photo：高知県立牧野植物園　　アベマキの垂れ下がる雄花花序、上部に雌花がある。

―高知県立牧野植物園―
高知市五台山にある植物園。高知県佐川町出身の植物学者、牧野富太郎博士の業績を記念し高知県が五台山の山の上に設営した植物園。園内は多くの植物とともに牧野富太郎記念館が建てられ、博士が生前収集した４５０００冊にのぼる膨大な量の蔵書が収蔵されている。牧野日本植物図鑑は植物の参考書として愛読されている。
同じ五台山には四国８８カ所霊場第三十一番札所、竹林院があり、巡礼の人たちが多く訪れる。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・最新生薬学　刈米達夫著　（広川書店）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著（広川書店）
　　・花と樹の事典　木村陽二郎　柏書房
　　・日本の樹木　　　（山と渓谷社）

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