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カシワ(柏)

商品写真
Photo:佐渡ケ島

カシワ(柏)Quercus dentateThunb
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
  ブナ目 Fagales
     ブナ科 Fagales コナラ属 Quercus

  タンニン原料

生薬名   :コクヒ(槲皮)、ハクコクヒ(白槲皮)
利用部位 :葉、樹皮
利用   :食用(柏餅の葉)薬用、染色
名前の由来:食べ物を盛る器”炊ぐ葉“の意味。炊葉(かしきは)から次第にかしわになった。

カシワ(柏)Quercus dentateのdentateは歯のある、歯状の意味で 葉の縁のギザギザ状を表している。
日本、朝鮮半島、台湾、中国に分布する落葉高木。海沿い、火山など日当たりの良い礫地に群生する。山火事の跡など、日が差し込むようになるとよく生える陽樹。人家の庭など植えられる。葉が大きく、食べ物を包むのに都合がよく、食器の代用にもなったことが名前の由来にもなっている。大きな葉は両面に毛が密集しているので、柏餅など食べ物を包んで蒸しても、くっつかない。またこの葉は、秋に紅葉し枯れても、冬の間も葉が付いたまま春まで持ち越す。(コナラなども同じ)。新芽が出るまで落ちないことが「世代が途切れない」縁起物として、端午の節句を祝う柏餅に使う一因になっている。葉は良い香りがする。

幹は硬く丈夫なことから建材、船材に、樹皮はタンニンを多く含むことから、媒染料、収斂薬、なめし皮用に用いられる。中国では絹糸を採るためカシワの葉でサクシン(サク蚕)を飼う。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・日本の野生植物 木本1(平凡社)
  ・万葉の植物 松田修著(保育社)


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