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セイロンニッケイ

商品写真
上・中:東京都薬用植物園 温室 花の蕾と咲いている様子
下:枝一面に花の蕾が付いている。

セイロンニッケイCinnamomum verum J.Presl
 被子植物 Angiosperms
  被子植物基底群 Basal Angiosperms > モクレン類 Magnoliids
   クスノキ目 Laurales
     クスノキ科 Lauraceae  ニッケイ属 Cinnamomum

 別名:シナモン

生薬名  :セイロン桂皮 
利用部位 :樹皮  
用途   :薬用、香味用
名前の由来:セイロン島に自生するニッケイから
      属名のCinnamomumのcineinは巻いた+amomum 最上の香料 のという意味

インド南部やセイロン島に野生または栽培する常緑の小高木。樹高は10mほどの高さ。その他東南アジア、ジャワ島など、現在では熱帯の各地でもさかんに栽培される。葉は長楕円形、長さ15〜20cm、葉の表面は光沢がある濃い緑、裏面は淡緑でくっきりとした3本或いは5本の主脈が通り美しい。全株から芳香を放つ。開花期は6月、花は意外なことにあまり良い香りはしない。

樹皮を採るには小指ぐらいの太さの2年生の萌芽枝を根元から切り取り、建物の中でむしろをかけ発酵させて赤褐色の厚い皮を剥ぎ取る。剥ぎ取った皮は棒状に巻いて陰干し仕上げられ、セイロン桂皮(シナモンスティック)になり市場に出る。欧米ではシナモンバークとして、好まれている。

シナモンアルデヒドを主成分にオイゲノールが含まれているので、クローブ(チョウジ)の香りを足したような香りと甘味がある。薬用によりも香味料と製菓子用に重宝される。香味料としては、同種類中で最も優れている。
シナモンスティックやこれを粉末にしたものは薬用に又香辛料として料理に使われる。
樹皮や根を水蒸気蒸留して得られる桂皮油は、アイスクリーム、お酒の風味付け、香水の原料にもなる。


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
  ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・生薬単 原島広至著    (株式会社エヌ・ティ・エス)
  ・ハーブ  亀田龍吉著 (山と渓谷社)
  ・漢方 生薬学 木村孟淳 (不知火書房)

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