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サカワサイシン（佐川細辛）

商品写真
上・中：高知県立牧野植物園　サカワサイシンの花と葉　
下：牧野植物園正面　　

サカワサイシン（佐川細辛）Heterotropa sakawana Makino (=Asanum 　sakawanum Makino)
　被子植物 Angiosperms
　　被子植物基底群　Basal Angiosperms　＞ モクレン類 Magnoliids
　　　コショウ目 Piperales
　　　　　ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae 　カンアオイ属 Heterotropa

利用　　　：観賞用
名前の由来：高知県の佐川で発見されたことからきている。
　　　　　　発見者は、高知県の佐川出身の牧野富太郎博士である。

１８９５年牧野富太郎は高知県佐川町で採取した標本を基に植物学雑誌に本種を発表し世界共通の学術的な名称である学名の種小名を佐川にあるという意味のsagawanum　とした。博士の故郷の名に因んでいる。
サカワサイシンは四国の高知県を中心に愛媛県･徳島県の低山の林床に生える多年草で、葉は楕円形、広卵形で長さ6〜１０ｃｍ、幅４〜７ｃｍ、先は尖り基部は深い心型（先のとがったハート形）、葉は厚く雲形の白い雲紋が多く美しい。花は４〜６月根元の地面すれすれに花を咲かせる。

がく筒の上部のくびれたがく筒に暗紫色で、縁が白から黄白色の隈取のあるがく片をつける。完全には開かない。
薬用など実用面はないが、牧野富太郎博士が唯一、故郷の名をつけた植物でもあり取り上げた。

高知県佐川町
植物学者・牧野富太郎博士の出身地。古くは酒造で栄えた町らしく現在も酒造メーカーの倉が点在する。ちなみに牧野博士の生家も酒造業を営んでいた。幕末の動乱を生き抜き、後、明治政府の高官になった田中光顕の出身地でもある。幕末に活躍した勤皇の志士、志半ばで斃れた土佐の志士たちの顕彰に勤め、多くの資料を収集した青山文庫を設立している。歴史ある文教の町でもある。

参考文献
　 ・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　 ・日本の野生植物　草本�供　癖針渕辧�
　 ・高知県立牧野植物園　サカワサイシン説明プレート


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