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チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)

商品写真
上・中:東京薬科大学薬用植物 ゴミシの花と実
下:大阪薬科大学薬用植物園 熟しかけた実

チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)Schisandra chinensis Baillon      
  被子植物 Angiosperms
   被子植物基底群 Basal Angiosperms
    アウストロベイレア目 Austrobaileyales
     マツブサ科 Schisandraceae  マツブサ属 Schisandra

  
生薬名  :ゴミシ(五味子)ホクゴミシ(北五味子) 
利用部分 :果実 (赤く熟す頃)
利用   :日本薬局方生薬、漢方薬処方生薬
名前の由来:果実に甘味、酸味、辛味、塩味、苦味の5つの味がするということから。

中国、朝鮮半島、アムール、樺太など東アジアに分布する落葉性つる性の植物。日本にも北海道や中北部の山地に自生する。
夏、良い香りのする黄白色の花を咲かせる、雌雄異株。結実の頃、雌花の花床が長くブドウの房のように伸びる。果実の粒は直径5〜7mm。液果が集まったを集合果。同じ房の粒でも大小があるのが特徴。秋、実は赤く熟す。紅熟する頃採取し天日干しする。乾燥し貯蔵するにつれて赤い美は次第にしわができ暗黒色になる。
又、有機酸の結晶が析出し白い粉が付いたようになることがある。生薬の五味子で、漢方では滋養強壮薬、強精、鎮咳、去痰、肝機能改善に用いられる。
五味子を用いたお茶、五味子茶は韓国での伝統茶になっている。


成分
  ・リグナン:シザンドリン、デオキシシザンドリン、ゴミシンA〜F
  ・精油:イランゲニン
  ・アミノ酸:アルギニンなど
  ・有機酸:クエン酸、リンゴ酸、酒石酸など

漢方処方例
 主として鎮咳、去痰薬とみなされる処方に配合される
  ・杏蘇散  (きょうそさん)
  ・小青竜湯 (しょうせいりゅうとう)
  ・人参栄養湯(にんじんえいようとう)
  ・清暑益気湯(せいしょえっきとう)

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
  ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・生薬単 原島広至著    (株式会社エヌ・ティ・エス)
  ・山渓カラー名鑑 日本の樹木 (山と渓谷社)

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