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ジュンサイ（蓴菜）

商品写真
上･下：京都薬科大学附属薬用植物園　ジュンサイの花

ジュンサイ（蓴菜）Brasenia schreberi　J.F.Gmel
　　被子植物 Angiosperms
　　　被子植物基底群　Basal Angiosperms　
　　　　スイレン目 Nymphaeales
　　　　　ハゴロモモ科 Cabombaceae ジュンサイ属 Brsenia

　別名:ヌナハ（奴那波）　ヌナワ（沼縄）

利用部分　：�ー稷奸⊆祺蝓´�茎葉（乾燥）
利用　　　：�／�用　�¬�用
名前の由来：地下茎が縦横に横走し、まさに沼の縄状態から古名ヌナワ（沼縄）、
　　　　　　漢名の蓴を音読みにして食用の菜をつけた

日本各地の古い池沼に自生する水性の多年草、泥中の根茎から地下茎を縦横に横走し、まさに沼縄状態。
葉は、広い楕円形で,スイレンの葉のような切れ込みはない。長さ５〜１０ｃｍ、幅8〜１５ｃｍ、水面に浮かび裏面は紫色を帯びる。長い葉柄が葉の真ん中に楯状につく。茎と葉の裏面に寒天様の粘液質があり若葉と共に食用になる。古事紀、日本書紀、万葉集にも登場するほど古くから私たちの身近にあり食用にされてきた。

初夏、葉腋から長い花柄が出て直径２ｃｍほど赤紫の花を１個、水面に咲かせる。透明な感じの花被片は６枚、３枚ずつ内外２輪に並ぶ、雄しべは１２〜18本、雌しべは６〜１８本。ゼリー状粘液で覆われた若芽、茎、巻葉を６〜７月を中心に若芽を摘めばまた芽が伸びてくるので２〜３回収穫できる。

つるりとした咽喉越しの食感を賞味する。
三杯酢、汁のみ、和え物にする。生のままの貯蔵、輸送は難しいので、水煮したものを瓶詰めにして市販する。ナマの葉は揉んで汁を腫れ物につける。乾燥した茎葉は解熱、利尿効果がある。

ー古事紀ー　ヌナハの名で記載
　　水渟る依網の　池の　堰材打ち　菱殻の　刺しけるしらに　蓴繰り　延へけくしらに
　　吾が心し　いやをこにして　今ぞ悔しき

ー万葉集ー　
　吾がこころ　ゆたにたゆたに浮蓴　辺にも沖にも依りかつましじ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（巻７　１３５２）
　　自身の動揺する気持ちを漂うヌナハ（ジュンサイ）にたとえた歌

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社９
　　・食材図典　　（小学館）
　　・花と樹の事典　木村陽二郎　柏書房
　　・万葉の植物　松田修　（保育社）
　　・新食品成分表２０１７　とうほう東京法令
　　・山野草　ハンドブック　伊沢一男著（主婦の友社）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　アボック社

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