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マオウ/キダチマオウ(木立麻黄)

商品写真
上・中・下:京都府立植物園 雄株の雄花。下は、開花し黄色い花粉が見える状態

マオウ(麻黄) Ephedra Herb
キダチマオウ(木立麻黄)Ephedra equisetina Bunge  
 種子植物門 裸子植物亜門  Gymnospermae  
  グネツム亜綱 Gnetidae   マオウ目Ephedrales
     マオウ科 Ephedraceae   マオウ属 Ephedra

中国名:トクサマオウ(木賊麻黄)
  別名:ヤママオウ(山麻黄)



 医薬品、漢方薬原料に必須のマオウ、咳止め薬フェドリンの起原植物

生薬名  :マオウ(麻黄)
利用部分 :地上茎(草質茎)
利用法  :日本薬局方生薬 漢方処方用薬、伝統・伝承薬原料
      植物起源医薬品(Drugs of plant origin)エフェドリン(Ephedrine)鎮咳薬の原料
名前の由来:噛むとやや渋く苦い。舌を麻痺させ、マオウの色が黄緑色であることに由来。
      マオウ属のEphedraはギリシャ語エフェドラー「トクサ」から、
      外見がトクサに似ているので。中国名はトクサマオウ

マオウ科はマオウ属1属で約40〜50種ほどが知られている。中国、中東、地中海にかけての乾燥地帯に分布する。一般に他の植物が生えないような不毛の乾燥した砂漠地や岩や礫地に生育する。厳しい自然環境のなかで、水分の蒸発を防ぐため、表面積の広い葉は退化し鱗片状になり、茎の節を取り囲みトクサやツクシのように”はかま状”になっている。

日本薬局方、マオウに限定されているキダチマオウは河北、山西、内蒙古、甘粛、新疆、四川西部などの乾燥した山地に分布。岩壁の岩のすきまなどに自生するマオウ属の一種。草のように見えるが、木性の小低木。木質性の茎が太く直立し高さ30〜50cmでやや小形。Equisetinaはトクサのようなの意味。トクサマオウ(木賊麻黄)の名がある。市場では山麻黄とも呼ばれる。

日本薬局方では、生薬マオウ(麻黄)原料はキダチマオウEphedra equisetina Bunge、とシナマオウEphedra sinica Stapf、チュウマオウEphedra intermedia Schrenk et C.A.Meyerの3種の地上部の茎と限定している。

チュウマオウはシナマオウ、キダチマオウに比べて大型で直立し、高さ1mほどにもなる。
成分、用途などはシナマオウと同じ

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
  ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・生薬単 原島広至著 (株式会社エヌ・ティ・エス)
  ・漢方 生薬学 木村孟淳 (不知火書房)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)

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