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ゼニアオイ(銭葵)

商品写真
上・中・下:大阪薬科大学 薬用植物園 ゼニアオイの花

ゼニアオイ(銭葵)Malva sylvestris Linne.var mauritiana Mill
真正双子葉類 Eudicots >中核真正双子葉類 Core Eudicots >バラ類 Rosids>アオイ群 Malvids
   アオイ目 Malvales     
    アオイ科 Malvaceae ゼニアオイ属 Malva

生薬名  :キンキ(錦葵)
利用部位 :花、葉 (乾燥)
利用   :薬用(粘滑剤)
名前の由来:花の形を小銭に見立てた。属名のMalvaは、ギリシャ語のmalache 軟らかくする
      からの語。含まれる粘液に緩和の効果があることに因む。

ヨーロッパ原産。日本へは江戸元禄期以前には渡来していたとのこと。観賞用に植えられた。現在は各地で野生化したのか、人家近くの道端などでよく見かける。花は下から上へ咲き進む。
花弁は5枚、淡赤紫で濃い青紫の糸状の筋が目立つ。ハイアオイMalva ratundifolia Linne (花と葉は粘滑剤) の変種で類似した役割をする。
母種がマロウの名でハーブとして汎用されるウスベニアオイ。両者は良く似ていて、区別がつきがたいがウスベニアオイの花の色は紅紫が多い。ハイアオイはヨーロッパ原産。和名のように枝が這っている多年草、花は小さく紅を帯びた白か淡紫色花が小さいのでまれにしか栽培されない。

花、葉を日干し乾燥する。粘液物質を含みのどの痛みに煎じてうがい薬にする。
ヨーロッパでも古くから薬効があるとされ、葉の煎じた汁を歯痛に用いたりした。


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・野草図鑑 夏編 (北隆館)
  ・花と樹の事典 木村陽二郎監修 (柏書房)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
  

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