カワラケツメイ（河原決明）

商品写真
Photo：京都府立植物園　上、 カワラケツメイの莢
中・下、茶色の莢と小さな花

カワラケツメイ（河原決明）Cassia nomame（Sieb)Honda
真正双子葉植物 Eudicots＞中核真正双子葉植物 Core Eudicots＞バラ類 Rosids＞マメ群 Fabids
　　マメ目Fabales
　　　　　マメ科Fabaceae（Leguminosae）カワラケツメイ属 Cassia
　別名
　・ネムチャ（合歓茶）：葉がネムの葉に似ている。
　・ノマメ（野豆）：野に生える豆、マメチャ（豆茶）。
　・ハマチャ（浜茶）:海辺の砂地に生える。
　・コウボウチャ（弘法茶）：昔、弘法大師がその薬効を称えたという伝説。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　など多数の名がある
生薬名　　：サンベンズ（山扁豆）異説もある
利用部分　：�〜漢陝米Δ里弔い討い觧�）　�⊆祺�
利用　　　：�〔�用、�⊃�用
名前の由来：河原に自生し、花が黄色。花や薬効もケツメイに似ていることからの名。
　　　　　　nomameは日本語の野豆の意味、シーボルトがつけた。

カワラケツメイ属cassiaは世界に600種ほどある大きなグループで、主に熱帯〜亜熱帯に分布する植物。日本にはカワラケツメイの一種が自生する。在来種で東アジアの温帯に適応している。
同属には熱帯アメリカ原産のエビスグサ、ハブソウや、センナなどがありいずれも薬用にするため栽培される。

カワララケツメイは本州、九州、四国の日当たりのよい河原や野原、道端に群生する１年草。草丈３０〜６０ｃｍ、１５〜３５対の小葉の集団からなる偶数羽状複葉、ネムノキの葉に似ているので別名ネム茶の名がある。

８〜１０月、葉の脇に直径7mm程の黄色い小さな花を咲かせる。マメ科の花はおおむね蝶形をしているがカワラケツメイの花はがく片、花弁共に５枚でセンナ、エビスグサ、ハブソウの花に似ている。花の後、長さ3〜５ｃｍ程の豆果が実り黒く熟す。中に８〜11個の種子が入っている。

８月〜９月、豆果が付いた全草を刈り取り、日干し乾燥する。
アントラキノン類　エモジン、脂肪油を含み、利尿、緩下、強壮、鎮咳など幅広く利用される。健康茶としてお茶がわり日々飲用しても良い。

　花の形はハブソウの花に似る。ただし花はごく小さい。
　　　　ハブソウ2
　　　　Photo:大阪薬科大学薬用植物園　ハブソウの花

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・最新生薬学　刈米達夫著　　（広川書店）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・野草の名前　秋冬　高橋勝雄　解説（山と渓谷社）
　　・原色和漢薬図鑑　下　難波恒雄著(保育社)　
　　・花と樹の事典　木村陽二郎監修　（柏書房）
　　・日本の野生植物　草本�供　癖針渕辧�
　　・家庭の民間薬･漢方薬　水野瑞夫・米田該典共著（新日本法規）
　　・山野草　ハンドブック　伊沢一男著（主婦の友社）
　　・日本薬草全書　　水野瑞夫監修　田中俊弘編集（新日本法規）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）


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