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セイヨウアカネ(西洋茜)

商品写真
上・下:大阪薬科大学 薬用植物園 セイヨウアカネの花 

セイヨウアカネ(西洋茜) Rubia tinctorum Linne
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
  リンドウ目 Gentianales
     アカネ科 Rubiaceae アカネ属 Rubia

英語:マダー Madder

アカネ科とルビー
    
利用部分 :根(2年目からの根)
利用   :染色、薬用
名前の由来:ヨーロッパ原産であることと、その根が赤いことから西洋アカネと称される。

地中海東部から西・中央アジア原産。茎に生えた下向きの毛を草木に引っ掛けながら伸びてゆく。蔓のような性質がある多年草。7〜9月頃、四角く角ばった茎の先に小さな黄色い花を咲かせる。1年目の根は黄色いが、2年目は黄赤色になる。2年目以降の充分生育した太い根を秋に掘り出し赤色染料に用いる。アカネは茜色と表現されるように、はんなりしているが、セイヨウアカネの赤はより鮮やかな赤色に発色する。

アカネ科Rubiaceae、アカネ属 Rubiaはラテン語ruber ルーベル”赤い”からで、アカネの根が赤色の染料に使われたことに由来している。英語のルビーrubyもこのruberに由来している。日本に自生するアカネも赤根に由来。

セイヨウアカネは古くは油絵などの絵の具に用いられた。ウィザー・アンド・ニュートン社が真性ローズマダーという絵の具を発売している。合成色素の登場まで、ヨーロッパではもっとも重要な赤色色素だった。セイヨウアカネの色素はアリザリンとパープリンで、アリザニンはかって食用色素としても用いられた。しかし現在ではラッテでの動物実験で、発ガン性が指摘され使用が自粛されている。アカネの赤色色素の成分はプルプリンで別。
茎、根などを入浴剤として用いると打撲の痛みを和らげてくれる。


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・生薬単 原島広至著 (株式会社エヌ・ティ・エス)
  ・ハーブ 亀田龍吉著 (山と渓谷社)
  ・厚生労働省 薬食安発第0726001号(平成16年7月26日)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)

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