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アリドウシ(蟻通し)

商品写真
上・下:京都府立植物園 
アリドウシの青い果実と、赤く熟した果実

アリドウシ(蟻通し)Damnacanthus indicus C. F.Gaertn
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
   リンドウ目 Gentianales
     アカネ科 Rubiaceae アリドウシ属Damnacanthus

めでたい縁起木

名前の由来:アリのような小さな物でも刺し通す鋭い棘をもつことから。

関東地方以西の本州、四国、九州、沖縄など暖かい地方に、アジア東南部、朝鮮南部に分布。
山地のやや乾燥した林中、常緑樹林の下に生える。樹高30〜50cmの常緑小低木。
小さな卵形の葉が対生しその脇に托葉が変化した鋭いトゲがある。アリをも刺し通すと表現される鋭いトケ。5月 葉腋に白い筒型の花を咲かせる。筒型の花冠の先端は4裂し花びらのように見える。花の後、丸い実がなり、赤く熟れる。
関西ではアリドウシをセンリョウ、マンリョウと共に「千両、万両 有りとおし」と称し正月の縁起物として床飾りにする。薬用にはならないがめでたい植物などで取り上げた。

「千両、万両 有りとおし」

・センリョウ(千両)Sarcandra glabra(Thunb.) Nakai
被子植物Angiosperms>被子植物基底群 Basal Angiosperms 
  センリョウ目Chloranthates 
    センリョウ科Chloranthaceae センリョウ属Sarcandra
    センリョウ
     Photo:春日大社 万葉植物園
12〜3月にかけて赤い実がなる。暖地の林中に生える。庭木や鉢植えにされる。めでたい名前から正月の縁起植物として“いけばな”の花材に用いられる。

・マンリョウ(万両)Ardisa crenata Simb
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク亜綱Asteridae 
  ツツジ目Ericales 
     サクラソウ科Primulaceae ヤブコウジ属Ardisa
   マンリョウ白峯寺
     Photo:四国81番札所 白峯寺境内 ツワブキとともに
暖地の林中に自生する。お金に縁のある名前から縁起の良い木とされ、庭木、鉢植え、花材に用いられる。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・日本の樹木(山と渓谷社)
  ・花と樹の事典 木村陽二郎監修 (柏書房)
  ・日本の野生植物 木本1 (平凡社)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)

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