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テッポウウリ(鉄砲瓜)

商品写真
Photo:日本新薬 山科植物資料館 上:テッポウウリの雌花 中・下:剛毛が密生する未熟果実

テッポウウリ(鉄砲瓜)Ecballium elaterium A.Rich
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
   ウリ目Cucurbitales
      ウリ科Cucurbitaceae テッポウウリ属Ecballium

 squirting cucumber

利用部分 :果汁(乾燥)
利用   :薬用
名前の由来:果実が実ると少しの刺激で、勢いよく粘液質を含んだ果汁と種子を放出するので、
      テッポウの名がある。
      属名のエクバリウムもギリシャ語のエクバekballo噴射するに由来。

ウリ科の多年草で、地中海沿岸の中部、東部地区やその周辺の荒れ地に自生する。地下に塊根があり、茎、葉などの全草に毛がビッシリと生えている。茎葉は30〜60cmに伸びるつる性だが、巻きひげはない。葉には長く太い葉柄があり、葉身は5〜10cm3角状心臓形で縁は浅く波状の切れ込みがある。裏面は特に毛が密生する。雌雄同株。

夏、葉腋に直径2.5cm程の淡い黄色い花を咲かせる。花冠は深く5裂する。雄花は花茎の先の総状花序につく。受粉後果実が実る。長い楕円形で全体に剛毛が密生してトゲだらけ。熟すると黄色く熟す。熟すると風が吹いただけでも、少しの刺激で簡単に花柄からはずれ、勢い良く果汁と共に種子を噴出する。飛ぶ距離は1〜2mもの遠くまで、その勢いからテッポウウリの名がついた。

この果汁を トリチュラティス エラテリンと呼び苦味配糖体エラテリン フィゾステリンを含む、。果汁を乾燥させると、強力な峻下剤になる。峻下薬、利尿薬として、水腫などに用いる。同じウリ科のコロシント実とともに最も強烈な下剤となる。日本へは大正時代末に導入された、

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
  ・世界を変えた薬用植物 ノーマン・テイラー原著 難波恒雄・難波洋子訳注(創元社)

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