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コロシント(colocynth)

商品写真
上・下:大阪薬科大学薬用植物園 コロシントの花と果実

コロシント(colocynth)Citrullus colocynthis Schrader
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
   ウリ目Cucurbitales
     ウリ科Cucurbitaceae  スイカ属Citrullu

生薬名  :コロシント実
利用部分 :果肉部(乾燥)
利用   :薬用
名前の由来:colocynthisは “colom 腸+cineein活動させる”で下剤の意味

スイカ属は熱帯アフリカ、アジアに5種あるが、食べれるのはスイカのみ。コロシントはスイカ属の仲間でアフリカ北部、アラビア南部とインド西北部の砂漠地帯が原産。インド、トルコ、スペイン、キプロス島などで栽培する。スイカに似たつる性の草本。葉腋からウリの花に似た黄色い花を咲かせる。直径10cmほど黄緑色に白い縞模様がある球形の果実が実る。

スイカを小型にしたような感じだが、果肉は強烈な苦味がある。果肉部をコロシント実といい。加水分解するとエラテリンになる配糖体コロシンチンを含有し、強烈な下剤、峻下剤になる。

スイカの種は果肉部に散在するがコロシントは6個の擬房の先に多数の種子を固めて付ける。種子は果実全重量の3/4を占めるほど多い。種子も果肉同様苦い。

薬用には外面の皮を削ぎ採り乾燥させたものを用いる。煎剤、エキス、アルコールエキス剤にする。刺激が強烈で、2〜3時間のうちに作用するので、緊急に排泄しなければならない時、例えば食中毒時など、しかし作用は強烈で嘔吐や腸炎を起こす場合もあるので、素人はけして用いるべきではない。

成分
瀉下成分配糖体コロシンチンを含み加水分解しエラテリンを生じる。フィトステロールなど

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
  ・世界を変えた薬用植物 ノーマン・テイラー原著 難波恒雄・難波洋子訳注(創元社

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