トウワタ（唐綿）
トウワタ（唐綿）Asclepias curassavica Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞キク類Asterids＞シソ群Lamiids
リンドウ目 Gentianales
キョウチクトウ科Apocynaceae トウワタ属 Asclepias(←ガガイモ科Asclepiadaceae)
利用部分 ：�〆� �∩漢�
利用 ：�´¬�用 ��観賞用
名前の由来：外来のワタの意味、種子についている冠毛がワタに似ている
種名クラサウィカcurassavicaは西インド諸島クラサオ島産を示している。
トウワタ属Asclepiasはギリシャ神話のアスクレピオスに因んだ名。
かってトウワタが薬用に使われたため医神の名がつけられた。
南米原産。日本へは１８４２年(享保１３年)に渡来。高さ５０〜６０ｃｍ。長細い葉を互生する。夏、多数の赤橙色の花を咲かせる。花は深裂する５枚の赤橙色の花冠と、黄色い副花冠から構成されるツートンカラーの凝った形をしている。花の後先の尖った果実をつけ、中に多数の絹糸状の冠毛がついた種子が入っている。
茎を折ると白い乳液がでてくるので別名milkweedとも言う。この乳液は有毒なので要注意。
全草に配糖体アスクレピディン、根にはビネトキシンを含み、全草を興奮、刺激、去痰に、根は催吐、瀉下薬に民間療法的に使用する。但しキョウチクトウ科に属し有毒成分が含まれるので取り扱いには要注意。本来は半低木性の熱帯植物だが、１年性草本として観賞用にも栽培される。
名前の類似植物
フウセントウワタ（風船唐綿）Gomphocarpus fruticosus R.Br
キョウチクトウ科 フウセントウワタ属
Photo:京都府立植物園 フウセントウワタの花と実
トウワタの名がつくが別属、フウセンツワタ属。草本に見えるが、常緑の低木。葉はヤナギの葉に似て細長い。対生する。夏、白い花が咲き、秋にピンポン玉より一回り大きな果実をつける。表面には剛毛が生えている。枝葉を切ると白い乳液が出てくるのもトウワタと同じ。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 （広川書店）
・花と樹の事典 木村陽二郎監修 （柏書房）
・植物分類表 大場秀章 編著 （アボック社）
(コメント)
近年、ＤＮＡ配列に基づく系統関係から、従来とは異なる配列がとられるようになった。
ＡＰＧによる大分類で、１９９８年に最初の系統的分類ＡＰＧ�気�発表されてから改定が加えられ、現在は２００９年のＡＰＧ�靴�発表されるに至っている。
その中で従来のキョウチクトウ科Apocynaceaeとガガイモ科ガガイモ科Asclepiadaceaeは統合され、新たにキョウチクトウ科Apocynaceaeとされた。したがってガガイモ科に分類されていたトウワタはキョウチクトウ科Apocynaceaeに統合されトウワタ属Asclepiasになった。
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）