アマ（亜麻）

商品写真
Photo：筆者栽培　アマの花とまだ青い、実った�櫺漫�
下：花後の茶色く熟した�櫺�

アマ（亜麻）Linum usitatissimum　Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞バラ類Rosids＞マメ群Fabids
　　キントラノオ目Malpighiales
　　　　　アマ科Linaceae　アマ属Linum

　　英名：フラックス　
　　フランス語：ラン

利用部位　：�〃堡蕕料＾檗´⊆鏤�
利用　　　：�〜＾檗´▲▲泪縫麑�原料（薬用、工業用）
名前の由来：麻に次ぐ繊維の意味から。
　　　　　　Linumは糸、 usitatissimumは usitatus有用なの意味。

古代から人類はあらゆる衣服を植物から作り出した。
日本ではそれらの植物を「麻」と呼んだ。アサ科の大麻、イラクサ科のチョマ（苧麻）カラムシ、アマ科の（亜麻）など様々な植物が繊維を採る原料となり、人々の生活を支えた。

中央アジア、コーカサス、中東が原産の１年草。古くヨーロッパに伝わり、重要な繊維植物として栽培された。茎から繊維(亜麻糸＝リネン)をとり、いわゆるリンネル（リンネ）繊維として、服地、シャツ、テーブルクロス、ハンカチ、ナプキン、油絵のキャンバスなど高級な織物に用いられた。黄色がかった薄い白茶色。“亜麻色の髪の乙女“の歌詞に登場する。しなやかで軟らかい糸は細く丈夫。フランス語ではランと発音され、女性用の、ランジェリーは亜麻の繊維を用いた高級なインナーウエアに由来している。古代ギリシャ、メソポタミア、エジプトでも衣服用に栽培され、古代エジプトのツタンカーエン王はリンネルの手袋をしていた。

日本へは江戸時代すでに薬用として渡来していたが、本格的に栽培されるようになったのは明治になってから。主に北海道など寒冷な地域で栽培される。
草丈��.５m程、茎は針金のように細い茎は真っ直ぐ伸びる。被針形の葉は互生。夏８〜９月、茎の先に直径２〜３ｃｍほど青色の５弁花を咲かせる。花弁は薄く可憐。花後、�櫺未�実る。中に種子が入っている。

木綿以前の繊維の主役だが日本では主に種から油を採るのに北海道などで栽培される
繊維用には種子が熟す前に刈り取り、地上に並べて天日で乾燥させ　畑に高く積み上げ発酵させるが、種子を目的にする場合は充分に熟させてから収穫する。種子（亜麻仁）はアマニン油原料になる。含油量は２８〜４４％、不飽和脂肪酸リノール酸、リノレン酸）、油酸、飽和酸、その他レシチンを含む。良質な乾性油で塗料の溶剤、印刷インク、油絵の具、油紙などの製造に使われ工業的に重要である。薬用には軟膏用に用いられる。
種子は水に濡れると表面上は寒天のように”ぬめり”をおび入浴剤として用いると肌が滑らかになる。
アマ種子
　　Photo：筆者栽培

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・最新生薬学　刈米達夫著　　（広川書店）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・ハーブ　亀田龍吉著　（山と渓谷社）
　　・ハーブ大全　リチャード・メルビー著　難波恒雄日本語版監修　(小学館）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）

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