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キダチトウガラシ(木立唐辛子)/タバスコ

商品写真
Photo:武田薬品 京都薬用植物園

キダチトウガラシ(木立唐辛子)/タバスコCapsicum frutescens LInnecvTabasco
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids
>シソ群Lamiids
   ナス目Solanales
     ナス科Solanaceaeトウガラシ属Capsicum

  タバスコソース原料

利用部分 :果実
利用   :食用、医療用
名前の由来:茎が木質化するトウガラシの意味 
      属名は果実の形が袋を意味するギリシャ語capsaから

トウガラシ属の植物の多くは元々熱帯アメリカの植物で何1000年も前から栽培されスペインに征服されて以来世界に紹介されるようになった。トウガラシ属には様々な多様性に富む種類があるがこれら全ての総称をチリ・ペパーという。
ペッパーは本来コショウを意味するが、1492年コロンブスの一行が西インド諸島に上陸し現地のトウガラシの仲間の辛い香辛料を試食した時、その辛さを表現するのに適切な言葉が見つからず馴染みの香辛料、ブラックペパーのようだと説明したことが発端。そのためスペイン語でペパーを意味するピメンテロからピメントといわれるようになった。チリchiliはメキシコのナワトル先住民の言葉で辛さを意味する言葉に由来していて、チリという国名とは無関係。<

トウガラシの類の名称は、国によって固有の名あり、例えばスペインではピメント、イタリアではペペロニ、ハンガリーではパプリカ、メキシコではチリなど。それぞれの国の母国ではトウガラシ類一般をいうが、母国以外では特定の品種を示す場合が多い。チリは中央アメリカ以外では激辛品種を、日本でパプリカはカラーピーマンの種類を指すなど、各国により様々な使われ方をする。

トウガラシ属には多くの種があるがが、そのうち栽培種は僅か5種で、そのうち良く利用されるの次の3種
 辛味系
 ・トウガラシ Capsicum annuum Linne
  (ベルペパー パプリカ、ピメント、ハラペーニョ、カスカベル、カイエンヌなどの品種)
 激辛系
 ・キダチトウガラシCapsicum frutescens Linne
 (プリッキーヌー、島トウガラシ、タバスコなど)
 激激辛系
 ・シネンセ種 Capsicum chinense Jacq
 (ハバネロ、スコッチボネットなど)

キダチトウガラシは、熱帯地方では多年生で、茎は木質化し半潅木状態になるが、温帯地方、日本などでは1年草のため、それ程木質化はしない。キダチトウガラシの壱品種”タバスコ”は草丈1m近くにまで成長し無数の果実が晩秋に色づく。世界中で有名なタバスコソースの主原料。タバスコソースはタバスコと酢からできている激辛ソース。いろいろの料理の引き立て役として重宝する。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・最新生薬学 刈米達夫著 (広川書店)
  ・生薬単 原島広至著 (株式会社エヌ・ティ・エス)
  ・食材図典(小学館)
  ・スパイス スパイス完全ガイド(山と渓谷社)
  ・広田靚子のハーブブック(山と渓谷社)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
  ・世界史を変えた50の植物 ビル・ローズ 柴田譲治訳 (原書房)

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