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カラシナ（芥子菜）

商品写真
Photo：大阪薬科大学薬用植物園　
長角果の莢は、ダイコンのようにくびれていない。

カラシナ（芥子菜）Brassica juncea Czern et Cosson
真正双子葉類Eudicots ＞中核真正双子葉類Core Eudicots ＞バラ類Rosids＞アオイ群Malvids
　　アブラナ目Brassicales
　　　　　アブラナ科Brassicaceae　　アブラナ属Brassica

　別名：マスタード、ブラウンマスタード 、ジャパニーズマスタード

生薬名　　：ガイシ（芥子）
利用部位　：�ー鏤辧墓欧�開く直前）　�⇒娵�
利用　　　：�々畤瀕繊覆�らし）、カラシ油原料、薬用　　�⊃�用
名前の由来：種子や葉に辛味があるため

イラク南部、アラビア半島などの中央アジア原産と考えられ、温帯を中心に広く分布し、一部熱帯に分布を広げている。野菜として利用される。古くシルクロードを経てインド、中国に伝わった。中国では２０００年前から栽培され、エジプト、インド、ロシア南部でも多く栽培される。日本へは弥生時代にすでにに渡来していたと考えられる。現代では各地の河川の堤防、河川敷に野性化したカラシナの大群落が見られる。春、あたり一面を黄色に染め見事な景観を作り出す。たくましく日本の環境に適応し帰化植物になっている、
草丈は１.５ｍ程の高さになり下部の葉は長い楕円形、羽状に分裂し、縁は鋸歯（ギザギザ）になっている。
花はアブラナ科特有の黄色の４弁花、十字形をしている。花の後出来る莢の中には球形の黄色い小さな種子が入っている。

種は噛むとほのかな苦味の後に刺激のある辛味が口の中に広がる。配糖体シニグリン、脂肪油を含む。種子を圧搾し脱脂後、粉砕、粉末にし水で練り上げた物は、おでんや納豆などに添えられる“和からし“の原料になる。カレー粉などにも用いられる。種子を圧搾、脱脂カラシにする際、副産物としてカラシ油が採れる。カラシ油の組成は、同じアブラナ科のナタネ油とほぼ同じ。ナタネ油に混用される。

和からしは洋からし（マスタード）に比べ鼻を刺激する強烈な辛味を発揮する。辛味成分は皮膚や粘膜を刺激し、新陳代謝を亢進する。湿布剤として、局所に貼布すると血行を促進し消炎作用とあいまって、神経痛、リウマチ気管支炎に効果がある。

成分
　・配糖体：シニグリンシナピン酸、シナピン
　・酵素：ミロシン
　・脂肪酸：エルカ酸、アラキン酸
　・その他：シナピン酸、シナピン
種子を粉砕し水を加えると、共存するミロシンの作用により加水分解され、強い刺激性の
アリルイソチオシアン酸エステル（マスタードオイル、からし油）を生じる。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・最新生薬学　刈米達夫著　　（広川書店）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・日本帰化植物写真図鑑　全国農村』教育教会』清水矩宏　森田弘彦　廣田伸七
　　・食材図典　　（小学館）
　　・ハーブ　　亀田龍吉著　（山と渓谷社）
　　・暮らしに役立つハーブ手帖 (MUSASHI BOOKS)
　　・ハーブ大全　リチャード・メルビー著　難波恒雄日本語版監修　(小学館）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）


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