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カプシクム・シネンセ/ハバネロ

商品写真
Photo:日本新薬 山科植物資料館
緑から黄色、後、赤く熟す。

カプシクム・シネンセ/ハバネロ Capsicum chinense Jacq
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
   ナス目Solanales
     ナス科Solanaceae トウガラシ属Capsicum

  英名:Habanero chil

利用部位 :果実
利用   :香辛料
名前の由来:ハバナに因んだ名

トウガラシ属は多くの種類があるが、多くは熱帯アメリカが原産地。熱帯では多年草だが、日本などの温帯では1年草。
現地メキシコやペルーでは古くから食用にしていた。コロンブスが新大陸を発見した際、原住民たちが食べていたのを
スペインに持ち帰ったのが最初。後イギリス、フランスへと伝わり世界中に広まり、私たちの食卓になくてはならない香辛料、食べ物として、又医薬品として身近な存在になっている。

果実に辛味のあるものと、ないもの物の2タイプに大別される。辛味は果実の中にある、種子を支える胎座の部分に多く含まれるカプサイシンというアルカロイドによる。カプサイシンは加熱に強く、食用油やアルコールに溶けやすい。これらの性質を利用し、ラー油(チリオイル)、チリペースト、タバスコなど、いろいろの調味料が作られる。

ハバネロは西インド諸島原産、トウガラシ属の一種、激辛の品種 シネンセに属する品種。形はシシトウやトウガラシの細長い形とは異なり、丸いちょうちん形をしている。大きさは2〜6cm。最初は緑色だが熟するにつれ、黄色から次第に赤くなるなど色は様々。激辛だけでなく燻製したような独特の香が特徴。

辛味を評価するのにスコヴィル値がある。
1912年、アメリカの製薬会社に勤務していた化学者のウィルバー・スコヴィルが考案した測定方法。考案者の名前に因み、スコヴィル値という。辛味の全くないピーマンは0、タバスコソ−スは2500〜5000、ハラペーニョは2500〜8000、ハバネロは100000〜350000、世界一辛いチリ・ペパーとして2007年のギネス認定はインドのアッサム州、バングラデシュ、スリランカ原産のジョロキアとされている。ちなみにスコヴィル値は1001304とされている。

適度な辛味は胃腸を刺激し炭水化物の消化を助け強壮剤としても用いられるが大量の摂取は胃腸の炎症の原因となる場合もあるので要注意。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・食材図典(小学館)
  ・スパイス スパイス完全ガイド(山と渓谷社)
  ・広田靚子のハーブブック(山と渓谷社)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
  ・世界史を変えた50の植物 ビル・ローズ 柴田譲治訳 (原書房)
  ・とれたて野菜手帖 石倉ヒロユキ 真木文絵(NHK出版)

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