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コウライタチバナ(高麗橘)

商品写真
上・中:萩市笠山虎ケ崎のコウライタチバナの果実 
下:笠山 タチバナ自生地北限碑

コウライタチバナ(高麗橘)Citrus nipponokoreana 
真正双子葉類Eudicots >中核真正双子葉類Core Eudicots >バラ類Rosids>アオイ群Malvids
  ムクロジ目Sapindales
     ミカン科Rutaceae ミカン属Citrus

コウライタチバナはミカン科ミカン属の常緑小高木で枝には鋭い棘があり、初夏ミカン科属に共通の5弁の白い花を咲かせる。果実は橙色、タチバナより、果実が大きくユズに似た強い香気を持つなど、タチバナとユズ両方の性質を持つ日本では椿群生地として知られるは山口県萩市笠山虎ケ崎のみが自生地として知られ1926年(大正15年)国の天然記念物の指定を受けている。萩市指定天然記念物でもある。海岸に近い常緑樹林内に生育し、かっては多く自生していたらしいが現在は成木5本だけ残っているのみ。絶滅危惧種に指定されている。他の樹木が繁茂すると、樹木が衰える。笠山の自生地は保護されているのか、他の樹木が伐採され、広い空間が確保されていた。笠山の他では朝鮮半島(済州島)に分布するのみ。薬用、食用などの実用面はないが、珍しいので採りあげた。

タチバナも台湾以北に分布する暖地性植物で、日本海側は萩市笠山が北限、太平洋側では伊豆半島が北限となっている。

萩市笠山
日本海に突き出るような形で遠望すると市女笠に見えるので笠山の名がある
北長門海岸国定公園の中央に位置し、標高は112m。元々は火山の噴火で出来た。付近をながれる暖流の影響もあり、バクチノキなどの暖地性の植物や椿などの群生地として知られている。付近には海の魚が生息する池、明神池があり観光名所になっている。

参考 
 ・笠山 コウライタチバナ案内板より

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