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キヅタ(木蔦)

商品写真
上・中・下:下関 本州最西端 毘沙ノ鼻に自生するキヅタ

キヅタ(木蔦)Hedera rhombea Bean
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids
>キキョウ群Campanulids
  セリ目Apiales
     ウコギ科Araliaceae キヅタ属Hedera
 
  別名:フユヅタ、ツノモジキ、コマノキ、コマカズラ
     
観葉植物、アイビーの近縁種

利用   :観賞用
名前の由来:ツタのように蔓性なのと、年代を経ると茎が太い木になるのでキズタ。
      落葉するツタと異なり冬でも葉が落ちない常緑から冬ヅタ。
      牛の好み見つけると角がもげそうなヤブの中でも入り込んで食べるのでツノモジキ、
      子供たちが実を駒のように回して遊ぶのでコマノキ、コマカズラなどの名がある。

つる性の常緑木本植物。北海道南部から本邦全土の山野に自生する。台湾及び中国東部の温帯と暖帯にも自生する。茎から気根を出し、岩や他の木に這い登り成長する。
葉は長さ3〜7cm、卵状披針形で全縁。若枝の先は3〜5に浅く裂ける。10〜11月ごろ枝先に球形の散状花序をつけ黄色い星型の鱗片に覆われた直径8mmほどの小さな花を密集させて咲く。花後実がなり、翌年の春にかけて黒く熟す。実の先端に黒く円形の花盤と花柱が残り駒廻しに出来る。庭園に観賞用に植えられ、斑入りの葉の園芸種は特に好まれる。

ヨーロッパからコーカサス地方原産の近縁種のセイヨウキズタ(西洋木蔦)はアイビーの名で知られ観葉植物として多くの需要がある。セイヨウキヅタの茎葉には、結晶性のサポニン、ヘデリンを含みヨーロッパでは葉を慢性カタル性の疾患にもちいるという。キズタも同様の茎葉にサポニン、ヘデリンを含み、茎葉を付き砕いた汁液を衂血に用いたというが、有毒なため要注意。利用は観賞用にのみに止めたい。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・日本の樹木(山と渓谷社)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)


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