ヨモギギク(蓬菊) Tanacetum vulgare Linne
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots
>キク類Asterids>キキョウ群Campanulids
キク目Asterales
キク科Asterales ヨモギギク属Tanacetum
英名:タンジ- tansy
利用部分 :全草(8分咲きの開花期)
利用 :ポプリ、クラフト、サシェ(匂い袋)染料
名前の由来:舌状花をもたない筒状花のみの花の状態がヨモギの花に似ることと、
キク科であることからの名
原産地、自生地
ヨーロッパからシベリアにかけてが原産地。
北アメリカやオーストラリアには栽培種が野性化し帰化している。日本へも観賞用に導入されていたのが、同様に逸脱し野生化している
特徴と利用
草丈は1mほどになり。互生する葉は深い切れ込みのある羽状複葉にはギザギザの鋸歯がある。
花期は、7~9月花びら状の舌状花が全くない筒状化のみの黄色い花を咲かせる。この花の色は半永久的にあせないことからドライフラワーやクラフトに利用される。
全体に強い樟脳のような香がする。全草にタナケチンや精油成分ツヨン、カンファ-、ボルネオールなどを含んでいる。
同じキク科のワームウッドと同様、ツヨンを大量に含むことからかつてヨーロッパでは開花期に全草を乾燥させ、条虫や回虫駆虫薬に用いられた。しかし、中枢神経に与える弊害の可能性もある。その強い殺菌、防虫効果からサシェ(匂い袋)にし、戸棚に入れたり、カーペットの下に敷いて虫除けにする。
いた
耐寒性もある。冬季には地上部は枯れるが、地下茎が放射線状に伸びドンドン大株になるので、観賞用に植えて楽しみたい。
参考文献
・最新生薬学 刈米達夫著(広川書店)
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著(広川書店)
・ハーブ 亀田龍吉著 (山と渓谷社)
・ハーブ大全 リチャード・メルビー著 難波恒雄日本語版監修 (小学館)
・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
所属「科」などは近年の遺伝子DNA配列に基づく、新分類体系APGⅢ方式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています(T.K)