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シナアブラギリ(支那油桐)　

商品写真
Photo：大阪市立大学附属植物園　上　シナアブラギリの花
下　球形の果実の先端は尖っている。

シナアブラギリ(支那油桐)　Aleurites fordii( Hemssley) Airy Shaw
　　真正双子葉類 Eudicots ＞中核真正双子葉類 Core Eudicots＞マメ群 Fabids
　　　　　　キントラノオ目 Malpighiales
　　　　　　　トウダイグサ科 Euphorbiaceae 　アブラギリ属 Aleurites

　キリ油原料植物
　別名：オオアブラギリ(大油桐)

利用部分　：�ー鏤辧　´⊆�皮
利用　　　：�ゞ楊�採取　　�▲織鵐縫鵝＼�料
名前の由来：ノウゼンカズラ科のキリに似た喬木で油を採取することからアブラギリの名がつく。
　　　　　　但しキリ（桐）とは科が異なる。シナアブラギリはアブラギリの近縁種で、中国が
　　　　　　原産であることからの名。

原産地
中国原産の喬木。揚子江南部各省で盛んに栽培される。

特徴
かつて日本では、紙に油をしみ込ませ、和傘、提灯、雨合羽などの防水用に幅広く利用してきた。
油紙は防水、防湿の目的で現在のポリ塩化ビニールのように使われていた。

油紙用に利用される油は空気にさらされ酸化すると固化する性質の乾性油でなければならない。
アブラギリの仲間はこの乾性油を採取するための原料植物。元々中国が原産で古くに渡来し各地で栽培されてきた。シナアブラギリはアブラギリの近縁種で樹高１０〜１２ｍにもなる落葉高木。
葉は互生し長い葉柄がある。
葉身は心形で先は尖っている。花期は４〜５月。枝先に白い５弁の花をつける。花の基部は黄色を帯びたが紅色の筋が入り美しい。雌雄同株で雄花と雌花は別々に花序を作る。雄花には８〜10本の雄しべ。雌花の花柱は3裂し更に先端が2裂する。秋、球形で先の尖った果実が熟する。花も実る果実もアブラギリより大きい。種子に油が含まれる。種子中の含油量３６％、仁中４０％。

果実の中の種子を搾って得られる油がキリ油。
但し猛烈な瀉下作用があり食用に用いてはならない。
キリ油は乾性に優れ、印刷用油脂の原料として、またペイント、リノリウム、油紙の塗料油に用いられる。日本に野生し栽培されたりもするアブラギリも同様にキリ油を得るが、シナアブラギリより乾性(乾燥性)が弱い。樹皮からは皮をなめすタンニンや染料が得られる。
成分
　・不飽和脂肪酸　α−エレオステアリン酸　８０％
　・油酸１０〜１５％
　・飽和酸２〜７％

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・最新生薬学　刈米達夫著　　（広川書店）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・日本の樹木（山と渓谷社）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）

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