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モロコシ(蜀黍、唐黍)

商品写真
上:武田薬品 京都薬用植物園 モロコシ
下:京都府立植物園 近縁種、ホウキモロコシの花

モロコシ(蜀黍、唐黍)Sorghum bicolor (Linne )Moench
  単子葉植物 Monocots >ツユクサ群 Commelinids   
    イネ目Poales
      イネ科 Poaceae  モロコシ属Sorghum

別名:タカキビ(高黍)ソルガム、コウリャン(高粱)

利用部分 :種皮を除いた種子 
利用   :食用
名前の由来:漢名 唐黍の訓読みから

原産地
アフリカ東北部で数種の原種から派生した穀類の1種。

特徴
草丈2m以上にもなる大型の多年草。乾燥に強く、再生力に優れアフリカでは最も重要な作物でエチオピアなどでは主食の1つになっている。モロコシの種類は多く、特にアフリカからインドにかけて類似の種類が多い。詳細な分類は極めてむつかしい。
アフリカでは多くの品種が作られ、インドを経由し東アジアへ伝えられた。アジア東北部ではコウリャン(高粱)と呼ばれる品種群が出来上がり、中国ではコウリャンを広く栽培している。
芽生えから花が出るまではトウモロコシに似ているが、葉がやや狭く茎もやや細め。茎や葉が傷ついたり、秋になると茶褐色になる点もトウモロコシとは異なる。茎の先に大型の円錐花序の小穂をつける。熟すと果実は赤み帯びた茶色から茶褐色、赤紫になる。粒の色やノギの有無によりうるち種ともち種の品種がある。

米粒と同じ位の大きさがあり、タンパク質やミネラル、ビタミンBにも富む。少し苦みがあるが、プチプチした食感があり炊飯したり粉にひいて餅や団子に用いる他、酒の原料になる。高粱酒という酒になる。なおコウリャンを炊きこんだご飯は赤く、搗いた餅は赤くなる(アワは黄色くなる)。
現在日本ではほとんど食用にされず、主に青刈りし飼料用として栽培される。その他かっては屋根ふきや壁、床材などにも利用された。


近縁種

ホウキモロコシ(箒蜀黍)Sorghum vulgare Pers .var .lechnicum Jav
  単子葉植物 Monocots >ツユクサ群 Commelinids   
    イネ目Poales
      イネ科 Poaceae  モロコシ属Sorghum

     モロコシホウキ
     Photo:京都府立植物園 ホウキモロコシの花

利用部分 :若い花序
利用   :ほうき(箒)をつくる
名前の由来:ほうき(箒)をつくるモロコシの意味。

モロコシの変種。枝の長さ30〜70cm程の長いまばらな花序がでる。果実が実る前の若いうち、枝の弾力性が強いうちに刈り取り、脱穀し乾燥させ束ね箒をつくる。主産地は台湾。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・食材図典  (小学館)
  ・花と樹の事典 木村陽二郎監修 (柏書房)
  ・新食品成分表2017 (とうほう東京法令)


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