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ケール(kale)

商品写真
Photo:武田薬品 京都薬用植物園 緑色、縮葉、株は立たないカールドケール

ケール(kale)Brassica oleraceae Linne var acephala DC
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>アオイ群Malvids
  アブラナ目Brassicales
     アブラナ科Brassicaceae アブラナ属 Brassica

  別名:ハゴロモカンラン(羽衣甘藍)リョクヨウカンラン(緑葉甘藍)

  現在のキャベツの原型 青汁の原料


利用部分 :葉
利用   :野食用、青汁
名前の由来:1000年以上前からケルト人が栽培していたことから


原産地
 西ヨーロッパ

特徴
キャベン類は長い年月をかけて、多岐にわたり改良が重ねられたヨーロッパの代表的野菜の1つ。
キャベツの原種は西ヨーロッパの海岸の崖に自生する。当時はキャベツのように結球しない現在のケールのような類が主であった。ケール栽培の歴史は非常に古くギリシャ時代には薬用として、ローマ時代は健康保健野菜として用いるため栽培されていた。現代も“青汁“として同じような用途があるのも古代との共通点が利用部分:興味深い。

その後、ヨーロッパの寒冷地域で広く栽培が行われる過程で改良がおこなわれ、不結球のまま葉を食べるケール、結球するキャベツ、チリメンカンラン、葉の脇の芽が小さく結球するメキャベツ、茎が肥大するカブキャベツ、(コールラビ)蕾が肥大するよう改良されたハナヤサイ(カリフラワー)ミドリハナヤサイ(ブロッコリー)など多彩な種類が生み出され私たちの現在の食卓を豊かにしてくれている。

大和本草(1709年)に“おらんだな”、“さんねんな”の名で非結球性のケールの類の記載があることから日本への渡来はかなり古くからと推定される。その後安政年間に結球性のものが伝わったが本格的に野菜として注目されるようなったのは明治初年の北海道開拓使がケール、メキャベツ、ハナヤサイなどの栽培に成功して以来。

ケールの葉は長大で葉身が縮れたものから縮れないもの、色も濃い緑から黄緑、紫色な色々。姿も直立するもの横に広がるものまで変化に富む。欧米では食用、飼料用に多様なタイプのケールが栽培されているが日本ではキャベツ栽培が主流になっている。
しかし豊富なビタミンA、C、カルシウムが含まれることから健康飲料、青汁の原料として注目されている。味数株 家庭菜園で栽培しておくと冬から春にかけて次々葉が収穫できる。サラダ、スープ、煮物にも利用できるので栄養価に富む緑黄野菜として重宝される。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・食材図典  (小学館)
  ・食材事典 原田孝子監修 (学研)
  ・とれたて野菜手帳(NHK出版)

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