ニワトコ／セイヨウニワトコ（西洋庭常）

商品写真
上・中：武田薬品　京都薬用植物園　セイヨウニワトコの花
下・下：セイヨウニワトコの黒い果実

ニワトコ／セイヨウニワトコ（西洋庭常）Sambucus nigra Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞キク類Asterids＞キキョウ群Campanulids
　　　　マツムシソウ目Dipsacales
　　　　　レンプクソウ科 Adoxaceae 　ニワトコ属Sambucus　
　
　　英名：エルダーElder

利用部分　：�〕奸�茎、花　��果実
利用　　　：�〔唄嵬堯�化粧品　　�⊃�用
名前の由来：ヨーロッパなどに自生するニワトコの意味。

原産地
ヨーロッパから北アフリカ,中央アジアにかけて自生する。

特徴
ニワトコの仲間は北半球の温帯,暖帯に広く分布し自生する。私たちに馴染みのあるニワトコは本州、四国、九州、朝鮮半島南部、中国の暖帯、温帯するの山野によくみられる落葉低木、小喬木。セイヨウニワトコはヨーロッパをはじめとする温帯,暖帯に自生する。セイヨウニワトコの名より、英名のエルダーElderのほうが通称になっている。外観は日本のニワトコと大差なく、葉も花もよく似ているが、ニワトコの果実は赤いのに対し、実る果実は黒くなる。学名のnigra（黒い）の名の由来ともなっている。

ヨーロッパなどでは広く民間薬に花を煎じて飲むと体が温まり、発汗作用があることからなど風邪など薬用に利用される。フラワーローションにして、化粧用に、また果実はアルコール飲料やジャムなどに加工され、用途の広い植物として親しまれている。

成分
　　・花：トリテルペンなどの少量の精油、フラボノイド（ルチン）、ペクチン、粘液、糖類
　　・葉：ビタミン類、タンニン、樹脂、脂肪、脂肪酸、糖類、
　　・果実：糖類、有機酸、ビタミンＣ、ビオフラボノイドを含む
用途例　
　　・花　熱湯での滲出液は発汗作用、消炎があり、ミント類と組み合わせると風邪やのど、
　　　扁桃腺炎などの痛みを緩和してくれる。花は気管支カタルや花粉症にも有効で、緩下作用も
　　　あり、リウマチや通風にも効くと言われている。
　　・果実
　　　発汗、緩下で作用があり、弱火で煮て、砂糖で煮詰めると咳や風邪に良く、デザートや
　　　ジャムとしても利用できる。

ー同属のニワトコの果実は赤いー
　　　　　ニワトコ都井岬
　　　Photo：宮崎　都井岬

参考文献
　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　・ハーブ大全　リチャード・メルビー著　難波恒雄日本語版監修　(小学館）

(コメント）
これ迄、植物を系統的に分類する方法ではシダ植物と種子植物、裸子植物と被子植物、単子葉植物と双子葉植物というような方法が親しまれてきたが、近年、ＤＮＡ配列に基づく系統関係から、従来とは異なる配列がとられるようになった。
ＡＰＧによる大分類で、１９９８年に最初の系統的分類ＡＰＧ�気�発表されてから改定が加えられ、現在は２００９年のＡＰＧ�靴�発表されるに至っている。
その結果ニワトコ属はスイカズラ科からレンプクソウ科に移された。レンプクソウ科は従来、１属１種レンプクソウのみの科であったがスイカズラ科のガマズミ属もレンプクソウ科に移された。


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