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テリハノイバラ(照葉野薔薇)

商品写真
上・下:宮崎県 都井岬 テリハノイバラの花

テリハノイバラ(照葉野薔薇)Rosa wichuraiana Crepin
  真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
    バラ目Rosales
      バラ科 Rosaceae バラ属 Rosa

生薬名  :エイジツ(営実)
利用部分 :果実
利用   :バラの品種改良に
名前の由来:野山に自生している、イバラ(刺のある植物の意味)、野のイバラで葉に光沢がある
      ことからの名。。
     
ノイバラの近縁で暖地の海岸や海岸近くの山野に生える野生バラ。ノイバラによく似ているが、花の大きさ葉の光沢、枝の形などから区別できる。枝は上へ立ち上がらず地面を匍匐する。葉の表面は光沢があり名前の由来にもなっている。花はノイバラより大型だが花数は少ない。実る果実もノイバラより大きく直径6〜8mm程で赤く熟す。交配種の母種として応用される。ツルバラの一系統ウィクライアナ・ランプラーの母種でもある。
テリハノイバラの果実もかつて日本薬局方でノイバラの近縁種として生薬の営実とされていたが、現在市場には殆ど出回らないので、今日では日本薬局方の営実はノイバラの果実のみとされている。

―都井岬(といみさき)−
宮崎県串間市、日南海岸国定公園の最南端に位置し太平洋に突出した岬には、亜熱帯樹木のソテツの自生地が広がり天然記念物に指定されている。自生地としては都井岬が北限になっている。かつてはこの地は宮崎観光のメッカで多くの施設があったが、現在は訪れる人も少なくなり、多くは閉鎖され自然の静けさと雄大な景観がみられる場所となっている。そんな自然の中に、日本の在来馬の1種、御崎馬(岬馬とも)が野生の状態で人の手を加えず自然の状態で生息していて身近に野生馬を見ることができる。こちらの野生馬も国の天然記念物に指定されている。野生馬は多くの草を食べるので、雑草はきれいに刈り込まれたようになっているが、刺のあるテリハノイバラは食べないのか多く茂っていた。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
  ・最新生薬学 刈米達夫著 (広川書店)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・山渓カラー名鑑 日本の樹木 (山と渓谷社)
  ・植物分類表  大場秀章 編著 (アボック社)

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