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サンザシ(山査子)

商品写真
Photo:日本新薬 山科植物資料館 サンザシの未だ青い果実

サンザシ(山査子)Crataegus cuneata Sieboldet Zuccarini  
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
    バラ目Rosales      
     バラ科Rosaccae サンザシ属Crataegus 

生薬名  :サンザシ(山査子)
利用部分 :果実
利用   :食用、薬用
名前の由来:実を意味する漢方名“山樝(さんざ)を音読したものからの転用。
      属名Crataegus クラタエグスはギリシャ語のクラトスKratos(力) agein(持つ)
      からで、材が堅いところからきている。

サンザシ属は北半球の温帯に広く分布し、北アメリカ東部、中央アメリカに多い。ヨーロッパではサンザシが好んで植えられイギリスではhawthorn ホーソーンと呼ばれている。サンザシ属の多くの種の果実は食べることができる。本種、サンザシは中国原産で河南、広東、福建などに分布している。日本へは朝鮮半島を経て、享保年間(1734年)薬用にするために導入された。

樹高は2〜3m、小枝がよく分岐し刺が多い。葉は有柄で互生する。倒卵形の葉の縁は浅く3〜5裂になり不ぞろいの鋸歯(ギザギザ状)がある。春4〜5月枝先に白い5弁の花を咲かせる。20本余りの雄しべ、5〜6本の雌しべを持つ。花後、直径1.5〜2cm程の球形の実がなりり、先端にはがく片が残っている。秋赤く熟す。

生食もできるがシロップ漬け、蜜で煮ると美味しいくなる。
10月頃完熟前の果実を採取し天日干ししたものが生薬の山査子になる。サンザシにはクラテガル酸だ含まれ胃液の分泌を促進し消化吸収を促す作用があり漢方では健胃、消化、整腸薬として、食欲不振、下痢、消化不良に用いられる。
ヨーロッパでは同属のセイヨウサンザシCrataegus oxyacantha Linneの果実を強心薬にする、


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・日本の樹木(山と渓谷社)
  ・原色和漢薬図鑑 下 難波恒雄著 (保育社) 

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