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ボケ（木瓜）

商品写真
上・中・下：京都府立植物園　朱と白花のボケ
下：日本新薬 山科植物資料館　ボケの果実

ボケ（木瓜）Chaenomeles speciose Nakai
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞バラ類Rosids＞マメ群Fabids
　　　バラ目Rosales　　　　　
　　　　　バラ科 Rosaceae　ボケ属 Chaenomeles

生薬名　　：モッカ（木瓜）
利用部分　：�＿娘臓´∩澗�
利用　　　：�〔�用　��観賞用
名前の由来：漢名、木瓜の音、ボククワからの転用
　　　　　　属名カエノメレスChaenomelesは開ける Chaeno リンゴmeleで果実に裂けめが
　　　　　　できるための名。

ボケとは少々気の毒な名前がついているが、種小名specioseには“美しい、華やかな”という意味があるように花は華麗。花色も鮮明で赤、白、淡いピンクと豊富なことから観賞用として切り花、庭木、盆栽などに好まれ多くの園芸品種がある。元々、中国原産の落葉小低木。日本へは古く平安時代には渡来していた。花期は3〜4月。花の後、8〜１０ｃｍ程の楕円形の実がなる。7〜8月に黄色く熟す。あまり園芸用に花を改良したものは、実がなりにくいので、果実を目的にするのであれば、基本種の雄しべ、雌しべがしっかりしたものが実をつけやすい。

ボケの花は花が華麗で愛らしいが香りがないのが惜しまれる。その代りとして果実は良い香りがするが生食には不向き。果実酒や砂糖漬に利用する。乾果は漢方薬のモツカ（木瓜）の代用にする。

同種に日本の特産種、クサボケ　Chaenomeles japonica Lindlがある。
本州や九州に分布し日当たりのよい山麓の茂みに咲く。クサボケと名がつくが、草ではなくボケと同じ落葉低多くの刺がある。春、葉の展開と同時に朱色の素朴な花をひらく。地表近くでアンズ大のナシのような実をつける。この果実は和モッカ（和木瓜）として薬用にされる。

―名前の類似―
クサボケ　Chaenomeles japonica Lindl
　　　　　クサボケ服部
　　　　Photo：服部緑地都市緑化植物園　クサボケの果実

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・日本の樹木（山と渓谷社）
　　・花と樹の事典　木村陽二郎監修　（柏書房）
　　・身近な薬草（主婦の友社）

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