イナゴマメ（蝗豆）

商品写真
Photo：大阪市立長居植物園　
上・中：イナゴマメの雌花　
下：雄花　<下>：莢

イナゴマメ（蝗豆）Ceratonia siliqua Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞バラ類Rosids＞マメ群Fabids
　　マメ目Fabales
　　　　　マメ科Fabaceae （Leguminosae）イナゴマメ属Ceratonia

宝石の単位　カラットの語源植物

利用部分　：�∴押´⊆鏤辧米Α�
利用　　　：�´⊃�用　�∧�銅の役目
名前の由来：種子の英語名Locust beanを和訳。

地中海、アラビアなどの乾燥地帯が原産。豆と人とのかかわりは極めて深い。イナゴマメの歴史も古く、紀元前から食用にされ、聖書に登場する預言者ヨハネにちなみ”ヨハネのパン”とも言われている。
ツタンカーメン王の王墓からも出土したとのことなので、古代エジプトでも、食料にされていたと推定される。若い莢の果肉には甘味があり、カフェインは含まないがココアの代用に用いられた。

マメ科の多くは草本の1年草だが、イナゴマメは雌雄異株の木本。樹高10m以上にもなる。羽状複葉の葉は丸く堅い葉で乾燥に耐える。秋に枝や幹に直接、総状花序が形成され花が咲く。マメ科特有の蝶型の花でなく、花弁は無い。5枚の花弁に見えるのはがく片で早くに落ちる。雄株は多数の雄蕊が雌株は雌しべが突出する。翌年の5月頃にかけて長さ１５〜20cm程の細長い青い莢が実る。中に5〜10個ほどの豆果が入っている。

豆の大きさ、重さはほぼ一定の０.２ｇで古代の宝石商や薬屋はこの豆を分銅代わりに用いた。ちなみに宝石の単位をあらわすカラットcaratはイナゴマメのギリシャ語kerationに由来する。

イナゴマメの莢と中の種子（豆）
　　　　　イナゴマメカラット2拡大 　　　　　
　　　　　Photo：花博記念公園　咲くやこの花館　　
　　　　　細長く角ばった茶色に乾燥した莢、莢の中には５〜10個の種子の豆が入っている。

秋に咲いた花後、実る青い莢は翌年の夏の終わりごろに茶色くなる　莢の中には種子の豆が入っておりほぼ均等な重さ0.2ｇになっている。宝石の1カラットはこの豆1個の重さ0.2gに由来する。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・花博　咲くやこの花館　イナゴマメ説明プレートより


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