ヤエヤマアオキ(八重山青木) Morinda citrifolia Linne
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
リンドウ目 Gentianales
アカネ科 Rubiaceae ヤエヤマアオキ属 Morinda
別名:インディアン・マルベリー(Indian mulberry)、モリンダ
果実はノニの名で健康食品として知られる。
利用部分 :①果実 ②根、根皮 ➂葉
利用 :①健康食品 ②染料、民間薬 ➂茶として飲用
名前の由来:属名のモリンダMorindaはラテン語の「morus」(クワ)と、「indus」(インド)
の二語から。ノニはハワイでの現地語の呼び名をそのままに用いた名。
インドからインドネシアなどの東南アジア、ハワイ、ポリネシアなどの太平洋諸島にかけて分布自生する常緑小高木。日本では沖縄、八重山、小笠原諸島など高温多湿の地域に自生する。
楕円形~広卵形の葉は厚く光沢があり対生する。枝先につく頭状花序に多数の花が咲く。根元から順に咲き上がる。花は漏斗型の白い花で花冠は5裂する。(5弁花のように見えるが)熱帯地方では、ほぼ1年を通じて花が咲き果実が実る。花が順次咲き終わると果実(液果)は互いに合着し軟らかい長さ4~5cm、卵形の集合果を作る。表面にガク裂片の落ちた跡の輪が多数残り、特異さが目立つ。緑白色の果実は次第に黄色く熟してくる。ミネラル特にカリウムやビタミン、アミノ酸が豊富なことから、栄養豊かな果物として、現地では食べられてきた。近年その栄養価が注目され、健康食品としての需要が高まっている。ジュースなどに加工されハワイの現地での呼び名“ノニ”の名で市販されている。
根や根皮は染料として用いられる。
根にモリンジン(黄色)、モリンダジオール(黄色)ソラジジオール(赤褐色)などの色素が含まれ、根皮は赤色、根は黄色の染料になる。しかし現在は合成染料の普及により実用性が少なくなっている。
参考文献
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
・日本の野生植物 草本Ⅱ (平凡社)
・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
所属「科」などは近年の遺伝子DNA配列に基づく、新分類体系APGⅢ方式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています(T.K)