ミツバハマゴウ（三葉浜香）

商品写真
上・中・下：京都府立植物園　ミツバハマゴウの花と果実

ミツバハマゴウ（三葉浜香）Vitex　triforia Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞キク類Asterids＞シソ群Lamiids
　　　シソ目Lamiales
　　　　　シソ科 Lamiaceae　ハマゴウ属Vitex

名前の由来：ハマゴウの近縁種であることと、三つ葉状の葉の形態からミツバハマゴウの名に。

種子がマンケイシとして利用されるハマゴウと近縁種。海岸近くの低地に自生する。
ハマゴウが海浜に自生し、幹を砂中で横に這わせて成長するため、大半の幹枝が砂場に埋もれ、先端のみの枝葉が砂場から出ているのに対し、ミツバハマゴウの幹は直立または斜上し、樹高2〜３m程になる落葉低木。
ハマゴウの自生地よりやや南方。本邦では奄美大島以南の琉球、東南アジア、ミクロネシア、オーストラリア、東部アフリカなどに広く分布する。ハマゴウの葉が単葉であるのに対しミツバハマゴウは名の通り、三つ葉状の三小葉からなり、無柄の小葉が長さ1〜2cmの葉柄についている。
7〜9月、頂生する円錐花序にシソ科特有の唇形の淡い青紫の花を咲かせる。花後、ハマゴウよりやや小ぶりの直径5�伉�の球形の果実が実る。花も葉も良い香りがする。

近縁種に3〜５小葉のヤエヤマハマゴウ（八重山浜香）Vitex iriomotensis Ohwiがある。琉球（西表島）東南アジア、オーストラリア、インドなどの熱帯地方に広く分布する。
ミツバハマゴウの小葉が3枚に対し3〜５小葉からなっている。

参考文献
　　・日本の野生植物　草本�供　癖針渕辧�

(コメント）
これ迄、植物を系統的に分類する方法ではシダ植物と種子植物、裸子植物と被子植物、単子葉植物と双子葉植物というような方法が親しまれてきたが、近年、ＤＮＡ配列に基づく系統関係から、従来とは異なる配列がとられるようになった。
ＡＰＧによる大分類で、１９９８年に最初の系統的分類ＡＰＧ�気�発表されてから改定が加えられ、現在は２００９年のＡＰＧ�靴�発表されるに至っている。
その結果、従来クマツヅラ科に属していた、ハマゴウ、ミツバハマゴウ、ニンジンボク、セイヨウニンジンボク、タイワンニンジンボクなどはシソ科に統合された。


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