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ヒソップ(Hyssop)

商品写真
Photo:武田薬品 京都薬用植物園 ヒソップの花

ヒソップ〈Hyssop〉Hyssopus officinalis Linne
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
   シソ目Lamiales
     シソ科Lamiaceae ヤナギハッカ属Hyssopus

和名:ヤナギハッカ

利用部分 :花、葉
利用   :ハーブ、薬用、料理、入浴剤、ポプリ、観賞用
名前の由来:ヒソップの名はヘブライ語、エソブ(Esob)に由来。
      和名ヤナギハッカはヤナギに似た細い葉と、“がく”にハッカの香りがすることから。

原産地はヨーロッパ南部、地中海からアジア中部にかけて。草丈40〜60cm。まつすく伸びた茎は多くの枝に分岐し、株張り40cm程の大株に育つ常緑の多年草。ヤナギの葉に似た細い葉が対生する。葉と“がく”にハッカに似た微かな芳香がある。開花期は6〜9月と長く、薄青色の小さな花が群生して咲く様子は見事で花に蜜が多く、蝶をはじめ多種の昆虫が集まり、ミツバチの蜜源植物にもなっている。キャベツなどの葉物野菜と混植すると、キャベツにつく蝶を防ぐ効果がある。

ヒソップは聖書にも登場するほど古くから用いられてきたハーブ。葉や花を用いたティーは鎮静効果や去痰作用があり、風邪、気管支炎などの呼吸器系の症状を軽くすると言われている。昔から胃腸の働きを整える効果があり、健胃、整腸、強壮に用いられてきた。打ち身、捻挫などに湿布薬として外用して効果がある。

利用法として料理やリキュールの風味付けに利用する。開花直前に全草を刈り取りリキュールの風味付けに用いる。葉は肉や魚など脂肪の多い料理の香り付けに用いると消化が促進される。
生の花や葉は少量刻んでサラダやパイ、スープ、シチューに加えると味を引き立ててくれる。また良い香りのする葉はドライにし、入浴剤やポプリにすると爽やかな香りが楽しむこともできる。

主な成分
  ・精油:ピネン、テルピネン、カンフェン、ピネカンフォン、イソピネカンフォン
  ・配糖体:ヒソッピン
  ・タンニン
  ・フラボノイド
  ・苦味質:マルビイン

参考文献
  ・ハーブ 亀田龍吉著 (山と渓谷社)
  ・暮らしに役立つハーブ手帖 (MUSASHI BOOKS)
  ・ハーブ大全 リチャード・メルビー著 難波恒雄日本語版監修 (小学館)
  ・こころと体にきくハーブ栽培 宮野弘司・宮野ちひろ監修(成美堂出版)

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