バナナ/サンジャクバナナ(三尺バナナ)

商品写真
上・下:宮崎 県立青島亜熱帯植物園 温室

バナナ/サンジャクバナナ(三尺バナナ)Musa acuminata Colla cv.Dwarf Cavendish
単子葉植物 Monocots >ツユクサ群Commelinids
   ショウガ目 Zingiberales
     バショウ科 Musaceae バショウ属 Musa

カーベンディッシュCavendish



生薬名  :カンショウコン(甘蕉根)
利用部分 :①果実 ②根茎
利用   :①食用 ②薬用(解熱、頭痛)
名前の由来:背が低く3尺(90cm)ぐらいの丈でも結実することによる名。

バナナの野生系統は東南アジアからマレーシアの熱帯西部まで広く分布していて、栽培されるバナナの原種になった。果物用バナナは原種のMusa acuminataの2倍体不稔系統と種なしの3倍体系統がほとんどを占めている。バナナの栽培の歴史は古く、紀元前5000~10000年前といわれ、人類が最初に栽培した植物と言われている。

生食用に栽培されるバナナのほとんどはMusa acuminataの3倍体系統で、受精せず果実が肥大する単為結実性。しかも 種はできない。
3倍体品種には、本種3尺バナナと言われるドワ-フ・カ-ベンディッシュ(Dwarf Cavendish)、ジャイアント・カ-ベンディッシュ(Giant Cavendish)ニュギニア・カ-ベンディッシュ(Newguinea Cavendish)などの諸品種がある。カ-ベンディッシュの品種は病気に強く強風にも耐え生産性に優れ品質も良いので広く栽培されている。

3尺バナナは成長しても偽茎が1.5m位の高さ。丈の低いままで結実するので管理や収穫がしやすいため家庭園や温室などで多く栽培される。青い皮は適温で後熟すると美しい黄色になる。果肉は香りがよく肉質のクリーミーな味はフィリピンで多く栽培される他のジャイアント・カ-ベンディッシュと変わらない。
根茎をカンショウコン(甘蕉根)といい民間薬的に解熱、頭痛などの鎮痛に用いる。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物(朝日新聞社)
  ・食材図典(小学館)
  ・植物分類表 大場秀章 編著(アボック社)


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