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ハヤトウリ(隼人瓜)

商品写真
上:京都府立植物園 緑色系のハヤトウリ
長居植物園 ハヤトウリの花

ハヤトウリ(隼人瓜)Sechium edule Swartz
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
  ウリ目Cucurbitales
     ウリ科Cucurbitaceae  ハヤトウリ属Sechium

別名:センナリウリ(千成瓜)

利用部分 :果実
利用   :食用(漬物、酢の物、煮物)
名前の由来:鹿児島で始めて栽培されたので薩摩隼人に因み隼人ウリと名づけられた。
      1株から1000個はできないが100個ほども収穫できるのでセンナリウリ(千成瓜)

メキシコ、中央アメリカなどの熱帯アメリカが原産地。つる性の多年草。熱帯、亜熱帯では常緑だが、温帯南部では冬、地上部は枯れるが翌春、芽を出す。温帯地方では1年草になる。

日本へは1917年(大正6年)鹿児島県在住の矢神隼氏がアメリカから持ち帰り、翌年、島津隼彦男爵が数個もらい受け、試作したところ多くの実がなった。鹿児島園芸談話会に紹介したところ会の玉利喜造会長がハヤトウリと命名した。

角ばった円柱形の蔓は10mにも伸びる。旺盛に成長し条件がよければ1株に100個程も収穫出来るので、千成とも呼ばれる。晩夏から初秋にかけて夏野菜の収穫が終わるころ、直径1cm程の小さく目立たない緑っぽい白い花を咲かせる。雌花、雄花と別で雌花は1,2個づつ葉の脇につく。
果実は洋ナシ形。中に大きな種子が1個だけ入っている。果皮は白色と緑色の品種があり表面には溝ができる。
果実が大きくなりきったら収穫する。緑色系の方が大形。白色系は小型だが淡白な味で癖がなく食べやすい。ほとんどは水分だがビタミンCが多く含まれる。
皮をむいて種を取り除き果肉を刻み酢の物にする。果実は粕漬け、味噌漬け、塩漬けなどの漬物にされる。煮たり炒めたりして食べても美味しい。根や全草は家畜の飼料に利用できる。


翌年の苗の準備は種子を果実から取り出さずそのまま温室などで越冬させると、果実の中で発芽するので4月頃、果実の柄の方を上に向け、土の中に半分程埋める。5月頃定植し棚仕立てにすると9月頃まで、収穫が楽しめる。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・食材図典 (小学館)
  ・とれたて野菜手帳 石倉ヒロユキ 真木文絵(NHK出版)

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