セイヨウサンザシ(西洋山査子)Crataegus oxyacantha Linne
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
バラ目Rosales
バラ科Rosaccae サンザシ属Crataegus
別名:ホーソン(hawthom)
利用部分 :葉(若葉、新芽)葉 花 果実
利用 :薬用、食用、ハーブティ、観賞用
名前の由来:中国原産のサンザシの仲間でヨーロッパが原産であることからセイヨウサンザシの
名がつく。
ヨーロッパ、アフリカ北部、アジア西部が原産地。ヨーロッパでは5月を代表する花木として好んで植えられ、メイ・フラワーMay flowerとも呼ばれ親しまれている。日本へは明治中期に渡来多くの品種や交雑種があるが、主なものは2種でクラタエグス・ラエウィガタCrataegus lavigata DC(クラタエグス オキシアカンサC・oxyacantha Linneとも) とクラタエグス・モノギナ(C・monogyna Jacq〉,これらを総称してセイヨウサンザシと言っている。自然状態でよくみられるのはモノギナの方で、大木になり、葉も大きく裂け、裂片は細長く先端が尖る。刺が多いので、防犯上生垣に良く植えられる。コモン・ホーソンとも呼ばれる。一方、ラエウィガタは樹高がモノギナより低く、卵型の葉は3~5裂に浅く切れ込む。野生種の切れ込みはより浅い。晩春5月、多数の雄蕊、花柱は2本の香り高い5弁の白い花を咲かせる。単にホーソンと呼び区別する。
夏の終わりから初秋にかけて球形の小さな果実が実る。熟すと鮮やかな赤になる。ヨーロッパでは古くから果実を心臓や血液循環にかかわる強心剤として利用してきた。高血圧にも良いとされる。葉には鎮静や鎮痒作用があり、ハーブティにしてうがいや心疾患にもちいられる。果実をブランディーにつけると美味しいリキュールができる。
成分
フラボノイド配糖体、サポニン、プロシアニジン、トリメチルアミン、総合タンニン
参考文献
・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
・植物分類表 大場秀章 編著(アボック社)
・ハーブ大全 リチャーヂ・メイビ著 日本語版監修 難波恒雄 (小学館)
・ヤマケイポケットガイド4 ハーブ 亀田龍吉著 (山と渓谷社)
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