チダケサシ（乳茸刺）
チダケサシ（乳茸刺）Astilbe microphylla Knoll
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots
ユキノシタ目Saxifragales
ユキノシタ科 Saxifragaceae チダケサシ属 Astilbe
生薬名 ：アカショウマ（赤升麻）
利用部位 ：根茎
利用 ：ショウマの代用として薬用に、若葉を食用に。
名前の由来：チチダケ（乳茸）と呼ばれるキノコを採取したとき、この長い花茎に刺して持ち帰っ
たので、チチダケサシ、さらにチダケサシという名になった。
湿った田んぼのふち、草原、小川のふちなどに自生する多年草。茎は高く８０ｃｍ位。チチダケ（乳茸）は夏から秋にはえる食用キノコ。乳の様な白色の液が出るのでこのように呼ばれる。長い花茎にチチダケ（乳茸）を刺して持ち帰ったので、チダケサシの名が付いたという。葉は２〜４回の羽状複葉で両面に短い毛がある。夏７〜８月淡い紅白色の小花を円錐花序につける。
根茎はトリアシショウマ、アカショウマ同様、アカショウマ（赤升麻）としてサラシナショウマの根茎、ショウマ（升麻）の代用になるが、日本薬局方では代用にとはしていない。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・第15改正 日本薬局方解説書 （広川書店）
・最新生薬学 刈米達夫著 （広川書店）
・生薬単 原島広至著 （株式会社エヌ・ティ・エス）
・山渓名前図鑑 野草の名前 夏 高橋勝雄著 （山と渓谷社）
・山野草ハンドブック 伊沢一男（主婦の友社）
・植物分類表 大場秀章 （アボック社）
（コメント）
従来の分類ではユキノシタ科は草本、木本の多様な属を含んでいたが、遺伝子ＤＮＡを用いた植物の系統分類、ＡＧＰ�景�類では木本性の植物全てと、草本性のいくつかの属が他の科に移動した。新たなユキノシタ科ではチダケサシ属、ネコノメソウ属、チャルメルソウ属、ユキノシタ属、ズダヤクシュ属などが所属し、アジサイ属、ウツギ属バイカウツギ属などはアジサイ科に移された。その他の属にも種々の再編が行われ、ユニノシタ科は大きく変った。
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）