ノカンゾウ（野萱草）
ノカンゾウ（野萱草）Hemerocallis fulva Linne var disticha M .Hotta
単子葉植物 Monocot
キジカズラ目 Asparagales
ワスレグサ科 Hemerocallidaceae ワスレグサ属 Hemerocallis
別名：ワスレグサ（忘草）
生薬名 ：�．�ンゾウコン（萱草根） �▲�ンシンサイ（金針菜）
使用部分 ：�〆� ��開花前の蕾 ��新芽
使用 ：�´¬�用、�↓�食用
名前の由来：ギリシャ語のhemera (１日の)Callos(美) １日花であることから
漢名“萱草“をそのまま音読み、他のカンゾウと区別する意味から野に生える”ノ”を
つける。
萱はカヤとも詠み細く長い葉がススキやスゲの葉ににるので、共通の字になった。
ワスレグサ：この花をみて憂いを忘れるという中国の故事に因んだ名。
本州、四国、九州、沖縄に分布。多年草の宿根草。根茎は太く短く古い葉で包まれる。根は太くながく多数出てて先端が膨らむものがある。葉は左右２列に並び長さ５０〜７０ｃｍ、幅１〜１.５cmとヤブカンゾウに比べ狭い。葉の主脈はへこみ葉の上半分は垂れ下がる。７月〜８月頃、５０〜７０ｃｍほどの花茎を伸ばし１重咲きの花を数個付ける。花はオレンジ色、６弁の先が外側へ反り返る。雄しべは６本。花弁の中央に黄色の筋が入るのが特徴。ヤブカンゾウほど大きな株にはならないが、同様に若芽や花は食用になる。薬用としての使われ方もヤブカンゾウに同じ。
万葉集にワスレグサの名でノカンゾウを詠んだ歌が４首見られる。
「萱草（わすれぐさ）我が紐につく香具山のにし里を忘れぬがため」（巻３ ３３４）
いずれも憂いを忘れるという趣旨で詠まれている。中国の民俗思想に「この草を植えて観賞すると憂いを忘れるという言い伝えをそのまま踏襲している。中国で言うワスレグサはホンカンヅの事で当時の日本には渡来していず、在来のノカンゾウ、ヤブカンゾウが当てられたと考えられる。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・野草の名前 夏 高橋勝雄 解説（山と渓谷社）
・花と樹の事典 木村陽二郎監修 （柏書房）
・おいしい山菜 ハンドブック おくやまひさし著 文一総合出版
・山野草 ハンドブック 伊沢一男著（主婦の友社）
・植物分類表 大場秀章 編著 （アボック社）
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）