ラッカセイ(落花生）
ラッカセイ(落花生）Arachis hypogaea Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞バラ類Rosids＞マメ群Fabids
マメ目Fabales
マメ科Fabaceae（ Leguminosae） ラッカセイ属Arachis
別名：ナンキンマメ、ピーナッツ
ラッカセイ油 原料植物
利用部位 ：�ー鏤辧´∩漢陝 �
利用 ：�／�用、ラッカセイ油原料 �∋�肥料
名前の由来：受粉が終わった花は子房柄が地中に向かって伸び、子房が地中に入ってから、莢と実
が桔実する。この珍しい様子からの名。
世界各地で栽培される重要な作物の一つ。ブラジル、ボリビア、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチン北部に分布する。南米ボリビアのモンチコラ種がラッカセイの祖先といわれている。
１６世紀初頭、新大陸発見以後スペイン人によってヨーロッパにもたらされた。
アメリカへは奴隷船の奴隷の食べ物としてもたらされ、中国には清朝初期に伝わり広く栽培された。日本へは宝永年間に中国から渡来した記述が見られるが、栽培までには普及しなかった。しかし、明治初年アメリカから大粒の品種が輸入されると、政府の奨励もあり栽培が盛んとなった。
マメ科の植物にしては土中で実を結ぶという他の作物にはない珍しい特殊な性質を持ち、ラッカセイ（落花生）の名の由来ともなっている。草丈３０〜５０ｃｍの1年生草本。立性、匍匐性、その中間型がある。葉は羽状複葉で昼間は水平に広がっているが、夜間上向きに２枚合わせる睡眠運動を行う。黄色の花が葉脇に数個つき、午後にはしぼんでしまう。花は無柄で花柄のように見えるのはがく筒。
受粉が終わった花は子房柄を下に向けて伸ばし始める。子房が土中に入ると初めて生育が始まる。子房の生育には、土中の暗黒の環境と十分な水分が必要なためといわれている。ジマメ（地豆）ソコマメなどの名の由来でもある。
種子は粗タンパク３０％、脂肪油約５０％の濃厚な油脂とタンパク質を含む。極めて栄養価が高く食用、飼料などに用いられる。茎葉も炭水化物、タンパク質に富み飼育用としても価値が高い。種子の殻も製紙の原料に応用される。含油量４２〜５６％と高くラッカセイ油が製造されている。またサラダ油、マーガリン、ピーナッツバターの原料にもなる。但しソバと同じように食物アレルギーのある人は要注意。アレルギー特定原材料として指定されている
成分
・酸成分：パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、リノール酸、ヒポゲア酸（マッコウ鯨
油酸と同一）
・タンパク質
・ミネラル
・ビタミンなど
ラッカセイ油
ラッカセイの種子から得た油で僅かに黄色く澄明の油で軟膏、硬膏、注射薬溶剤などの製剤用基剤にする。食用、石鹸原料にも用いられる。
アレルギー物質（アレルゲン）を含む食品 として、７品目中の一つにラッカセイは挙げられる。
アレルギー特定物質として加工食品に表示が義務付けられているもの。
7品目： えび・かに・小麦・そば・卵・乳・ 落花生
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・第15改正 日本薬局方条文と注釈 （広川書店）
・最新生薬学 刈米達夫著 （広川書店）
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 （広川書店）
・食材事典 廣田孝子監修 （学研）
・食材図典（小学館）
(コメント）
ラッカセイは不思議な実の付け方をする。花に出来た果実は普通、地上で大きくなるが、ラッカセイは地中で大きく育つ。地上で目立つと他の生き物に食べられてしまうから地中にもぐったのだろうか。ラッカセイの花は早朝に咲いて夕方にはしぼむ１日花、撮影のタイミングも難しい。
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）